2022.07.17
土づくりについて 1
毎年恒例のようになった異常気象ですが、今年は梅雨らしい雨がほとんどないまま真夏に突入してしまいました。自然栽培の田植えは慣行栽培より一か月くらい遅いので、慣行栽培の田んぼが中干の時期に水が必要になるのですが、全体の水が止まってしまうためエンジンポンプでの潅水に追われていました。
(水をくみ上げられない田んぼでは仕方なく1.65トンタンクで川の水を運搬することに。。)
話は変わって土づくりについてですが、基本的には自然界では草木の堆積によって土は作られていくんだと思います。高田宏臣さんの著書「土中環境」によりますと、落ち葉の堆積の無くなった山は荒廃していくそうです。有機学会の理事の中島貴一先生は、土は表層から良くなっていくんだとおっしゃっていました。微生物学者の森川千春先生は、土壌微生物にとっての最高の資材はかやぶき屋根だとおっしゃっていました。
以上をあわせて考えると、煤のついた「かや」を土の上に乗せておけばいいのかなと思います。実際茅農法というのがはるか昔からあるようです。定かではありませんが、起源は縄文時代という説もあります。私の実感としてあるのは、良い土のほうが分解が早いです。そして湿っていないと一切分解されません。だけど、湿りすぎていると腐敗に傾くと思われます。ちょうどよい湿り気をキープすることが鍵なのかなと思います。その方法を生み出したのが菌ちゃんファームの吉田俊道さんです。<続く>
(自然栽培の田んぼではザリガニやモグラなどの穴を掘る生き物がうようよ。先輩農家さんの畔塗を手伝いました)
(畑のトウモロコシに青いカエルがいました。幸せを呼ぶ青いカエルだそうです。いいことあるかな)
メへへ農園
HP https://gobacknature.com
澤村悠行(さわむらゆうこう)
メヘヘ農園
石川県 羽咋市
1978年千葉県生まれ。幼少期、祖父母の暮らす岩手で目にした、動植物が織りなす彩り豊かな原風景を忘れられず、「奇跡のリンゴ」で知られる木村秋則氏の自然農法に触れたことを契機に本格的に就農を決意。移住先の羽咋市で自然栽培を学んだ後、2022年4月「メヘヘ農園」を開業。無農薬や化学肥料不使用を前提条件として、野菜や米の収量を高める道を探索する。将来的には、動物、植物、人間が共存し、化学反応が起きる空間づくりを目指している。