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2022.07.15

キリギリス

みなさんこんにちは!7月に入り、6月下旬からの異常な猛暑続きからこの時期らしい気候に戻りほっとしております。圃場は雑草がいよいよものすごい勢いで生長しています。油断している間にひざ丈以上の高さになり、夏野菜を覆ってしまうので、ひたすら草刈りをする日々に突入ですね。

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そんな中、先日畑で草刈りをはじめようとしていると、見知らぬ高齢の男性がやってきて“キリギリス”を探させてもらえないかと、尋ねられました。話によると、この時期になると夏の風物詩として“キリギリス”を楽しみにされている所から電話がくるので、毎年捕ってお届けされているのを30年程続けられているとのこと。

コオロギとの区別もよくわからない、“キリギリス”を畑で見たことのない私は「いるのでしょうか?」とお聞きし、一緒に耳を澄ますと「ギーッ」と鳴き声が響いていました。「いるね!」っと。それから1時間程、高齢の男性は草刈り前の畑の草の茂みでキリギリスを探し、私は遠くのほうでそれを眺めながら草刈り。竹かごには5~6匹のメスのキリギリスが入っていました。メスばかりで残念そうでしたが、嬉しそうに帰っていかれました。

捕り方を教えてもらえばよかったと後から後悔しました。私がこの畑を借りて3年目。高齢の男性は30年間も毎年この畑へキリギリス探しにやってきているという話を聞き、お借りした畑をこれまでと変わらず引き継いで守っていくことの大切さを改めて感じました。同時に、農作物の生産のためにもしキリギリス捕りよりも先に草を刈っていたら、ハンマーモアで細かく草刈りしていたら、キリギリスはどうなっていたのかなど、自然界の昆虫や動物、植物、雑草、などとの共生について考えさせられるものがありました。

大地にやさしい農業とは、地球上に存在する大地や水や空気、自然や動植物、人にもやさしくなければならない。農業を生業として生きていくには、どのような行動をとるべきなのか“キリギリス”から課題をもらったような気がします。キリギリスのおじいさんと来年の夏にまたこの畑でお会いできるのが今から楽しみになりました。


lalafarmtable(ララファームテーブル)
HP https://lala.farm/
Instagram @lalafarmtable

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奥薗和子

奥薗和子(おくぞのかずこ)
lalafarmtable
東京都 青梅市

1975年鹿児島県生まれ。12年間フローリストとしてドイツに滞在しフラワーアレンジを学ぶ。自生する植物、蔓、枝、苔、樹皮などを用いた手法を知る中で、自ら自然に近いかたちの草花を育てたいと思い至る。また、彼の地の「五感に訴える野菜」に衝撃を受け、帰国後、2019年4月、「lalafarmtable」を開く。ハーブ、草花、伝統野菜などを無農薬・無化学肥料で栽培。農地に関わる全てが笑顔になれる農業経営を目標に掲げる。

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