2022.07.30
自然と調和
こんにちは!気が付けば7月も中旬を過ぎ、いよいよ夏本番ですね。日中は7月らしく蒸し蒸しと暑いですが、朝晩はひんやりした空気や虫の音が晩夏のようで、早くも秋の訪れの気配が。最近は季節を通して地球の気候変動を肌で感じることも多い気がしています。
さて圃場では、5月に定植した果菜類の収穫真っ只中。「今年は茄子がいい!トマトは小さいけどね。きゅうりは良くないね。○○さんも言ってたよ」と、多品目のベテラン農家さんが言っていました。当農園も同じような結果が出ていたのでなんだか少しほっとしたような。
圃場環境や土作りや栽培方法は農家それぞれ違えども、露地栽培において低温や猛暑、天候の急変、病害虫の発生が原因となる生理障害や収量への影響は地域一帯で生じることが多い気がします。土地に根付いた地域の農業は、同じ大地や雨水や光や空気を利用しているので納得かもしれません。昨年はこの地域ではトマトが病気で収量減でした。「失敗した(うちだけかも)」と凹んでいたので少しは救われましたが、改善できる問題点もありました。
人がコントロールすることができない天候リスクを考慮し、それを前提として心構えをし、準備することが大事。“自然に調和”した土壌構造や、雑草なども含めバランスのとれた環境に負荷のかからない“大地にやさしい”農業は、結果として力強い圃場環境となり、天候リスクの影響の分散にも繋がる気がします。そのためにできることとは!?まだまだ課題だらけです。
夏野菜の収穫をしながら、同時進行で秋冬野菜への圃場準備や種まきも始まっています。季節の移り変わりの早さに身を任せて作業していると、季節を追いかけてひたすら走りつづけているような日々になりますが、私たちは自然界のなかで生かされている、自然が恵みをもたらしてくれることに感謝することを忘れないでいたいです。
lalafarmtable(ララファームテーブル)
HP https://lala.farm/
Instagram @lalafarmtable
奥薗和子(おくぞのかずこ)
lalafarmtable
東京都 青梅市
1975年鹿児島県生まれ。12年間フローリストとしてドイツに滞在しフラワーアレンジを学ぶ。自生する植物、蔓、枝、苔、樹皮などを用いた手法を知る中で、自ら自然に近いかたちの草花を育てたいと思い至る。また、彼の地の「五感に訴える野菜」に衝撃を受け、帰国後、2019年4月、「lalafarmtable」を開く。ハーブ、草花、伝統野菜などを無農薬・無化学肥料で栽培。農地に関わる全てが笑顔になれる農業経営を目標に掲げる。