2017.12.25
年末の仕事
気がつけばもう年末!と毎年言ってしまいますが、一年って早いですね〜!
最近まで暖かかった福岡も雪の降る日が増えました。
12月9日、11日、14日 竹炭作り
冬になると田んぼでの作業はすることも少ないですね。最近良くしているのは炭焼きです。暖まります〜。去年掛け干し(天日干し)に使った竹や夏野菜の支柱で使った竹を、無煙炭化器で炭にしています。ここで作る炭は「消し炭」というもので、柔らかくて、BBQなどで使う固くて丈夫なものではありません。田んぼで炭を作って、そのまま土壌改良剤として鋤き込んで使用します。
消臭効果を期待して、合鴨のいる場所にも炭を放り込んだのですが、意外な事に合鴨達はパクパクと炭をかじっていました。炭は吸着力もあるので、人間も解毒剤として昔は飲んでいたそうなので、合鴨が食べても大丈夫だろうと思うのですが。ミネラル補給しているのかな?笑
(50L用の炭化器なので大きい竹だとはみ出してしまいますが、火力が強いので1時間くらいで満杯の炭が出来ます。)
(出来上がりはこのような感じです。竹が小さく割れるので田んぼに鋤き込むにはちょうどいいサイズです。)
(火をつけたままだと灰になってしまうので、水をかけるか、土を被せて燃焼を止めます。この時期は田んぼで水を確保するのが大変なので、私は土に埋めたり、土を被せたりしています。)
12月29日 合鴨の屠殺(予定)
今年も年越しそば用に合鴨を絞める予定です。
7月に生まれたので、半年というところですね。
合鴨の首の色も変わり、オス・メスがはっきり分かるようになりました(青首がオスです)。絞める前に鴨の胸の位置に生える「筆毛」の確認をします(筆毛はダウンコートに入っているような短い形状の、生え始めの毛です)。私は成長の度合いを見るための確認作業だと思っていたのですが、猟師さんに聞いたところ、筆毛が残っていると「鴨臭さ」の原因になるそうです(筆毛の毛根にくさい油が溜まっているらしいです)。この筆毛があると処理が大変なので、あらかじめ筆毛の有無を確認して個体を選ぶ予定です。
鴨は水鳥なので鶏とは違う生態をたくさん持っていて、「面倒」と言ってしまえばそれまでですが、とても面白い生き物だなーとしみじみ。この合鴨達は最後までキチンと頂きたいと思います。
(冬になって青草が減りましたが、唯一青々と茂っているクローバーを差し入れ。年末に向けてたくさん肥えさせています。)
去年も初めてづくしでしたが、今年も乾田直播きという新しい米の作り方に挑戦してみて、おなじ事は何一つ無かった一年となりました。米は年に一作。来年は田んぼの面積を増やす予定なのでまだまだ挑戦です。コラムは今回で終わりとなりますが、やちご農場のFacebookなどで米作りや農業の事をもっと発信して行けたらと思っています!
またどこかでお会いできるのを楽しみにしています。
八兒美恵子(やちごみえこ)
福岡県 飯塚市
1989年 福岡県生まれ。大学で環境生態学や土壌学を研究した経験と、食べることが好きなこともあり、食に関わる仕事の中でも、食の最前線で人の命を支える農業に魅力を感じ、農家になることを決意。2016年4月より新規就農。合鴨農法による米つくりと野菜の栽培の両立を掲げている。目指す農家像は、里山の整備や鶏小屋作り、パンを焼く石窯作りなどなど、暮らしにまつわる100通りの仕事が出来る人という意味での百姓。
