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八兒美恵子 きらめき合鴨米日記

2017.04.29

合鴨農法とブランド米のルール

初めまして!そしてお久しぶりです!
福岡県飯塚市で農家をしています、八兒美恵子です。

昨年の挑戦者ブログに引き続き、今年は合鴨を使ったお米作りをテーマに、このコラムを綴ることになりました。
私はお米作り2年生ですが、皆さんが知らないお米作りの楽しい世界を少しでも伝えていけたらと思いますので、よろしくお願いします!

私が取り組んでいるお米作りは、「合鴨水稲同時作」という合鴨を使って無農薬で作る方法です。

図1

(田んぼに入れる合鴨は生後1、2週間ほどのヒナです)

合鴨を入れるメリットは、「タニシ、ウンカなどの害虫を食べてくれる」「雑草を食べる、また足の水かきで草を抜いてくれる」「合鴨が泳いで水が濁る事で水中に光が届かず雑草が生えるのを抑制する」「田んぼの景観を良くする(可愛いのでみんな見に来る)」といったところです。

逆にデメリットは、「合鴨を外敵から守る必要がある」「稲穂が出るまで田んぼに入れておくとお米を食べられてしまう」「生き物なので管理に手間がかかる」等々。田んぼから引き上げた後も面倒を見なければならないので、小屋が必要です。昨年は簡易的な囲いを作っていたのですが、年末にイタチが針金のフェンスをこじ開けて、残っていた合鴨4羽を食べてしまいました。

2

(春に卵を生んでもらおうと育てていたのですが…)

昨年のブログをご覧になって頂ければ分かると思うのですが、私のお米作りは山あり谷ありでした。今年はそんな昨年の反省を活かして、もっとレベルアップしたい!

ということで、今回紹介する1つ目のレベルアップはお米の「品種」です。

今年は福岡県のブランド米「元気つくし」の種籾をゲットする事が出来ました!
県外にはあまり出回っていない品種なのですが、かなり美味しいです。
福岡県のブランド米の種籾は農協を通じて購入するのですが、昨年は就農する前にその申し込みが終わっていたのです。なので、昨年は、ネットで購入した全国どこでも栽培出来る「にこまる」を作付けしました。

3

(種籾4キロです。約1反分ですが、足りるかな?)

ブランド米が農協を通じてしか購入できないのは、ブランド保護のために県外への種苗の持ち出しや栽培を禁止しているからです。今年は福岡県のブランド米を作れることになり、私もようやく福岡の農家になったような気がしてきました。とにかく「元気つくし」は食味が良いので、秋の収穫が楽しみです!

次回は、「田植えをしない?!」私の秘策を紹介します!

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八兒美恵子

八兒美恵子(やちごみえこ)
福岡県 飯塚市

1989年 福岡県生まれ。大学で環境生態学や土壌学を研究した経験と、食べることが好きなこともあり、食に関わる仕事の中でも、食の最前線で人の命を支える農業に魅力を感じ、農家になることを決意。2016年4月より新規就農。合鴨農法による米つくりと野菜の栽培の両立を掲げている。目指す農家像は、里山の整備や鶏小屋作り、パンを焼く石窯作りなどなど、暮らしにまつわる100通りの仕事が出来る人という意味での百姓。

写真家の眼 八兒美恵子

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