2014.11.07
根気
前回、お知らせした「ひかり祭り」ですが、おかげさまで大好評でした。
と、そんなお祭りの余韻に浸る暇もなく、むしろサボりすぎな感もある畑で、
「働け!」とか言われそうですが、この先の仕事はだいぶスローになります。
冬の畑は霜との闘いにはなりますが、何事も経験しないとわからないので、今年も色々試してみようと思っています。
その中の一つに、冬に種を蒔いて年を越した来年の春から夏前にかけて採るキャベツがあります。
その種がコレです。
去年、近所の農家さんに頂いた苗が無事収穫出来、しかも美味しかったので気分を良くしたからこその実験です。
実はキャベツを育てるのは害虫との戦いそのもので…今まで種を蒔いて害虫被害を無事に乗り切った事がないんですね。
暖かいと青虫は無限に沸くモスラの様ですし、秋蒔きの幼い苗の段階だとコオロギなんかもゴジラ級の害虫としてキャベツに襲いかかるんです。
防虫ネットをかけても隙間から入るし、隙間の無いように入念にしていても何故か葉に穴が開いてたり…。
でもこれ、多分ですが根気の問題もあるかなと思うんですよ。短期の話では無く長期にわたる根気の話です。
虫が出ること自体に何かの意味がありますし、畑の環境が変われば生えて来る草も、出て来る虫も変わるんです。
という事は、虫を消すことは出来なくても減らすことは出来るんじゃないかと考えてます。
なので、ヒントをとにかく集めて、集めたヒントから良さそうなやり方をやっていく。
という具合に根気で良くなるようにしていくものかなんじゃないかと。
こんな風に思えたのも、来年で12年目を迎えるひかり祭が、色んな問題をクリアしながら続けて来たからこそ、今回の祭りもあっただろうと思ったからです。
自分の畑も根気と柔軟さで行けるとこまで行ってみようか、
否、行かなきゃいけないんだなと実感したのでした。
自由を愛する畑びと
油井敬史(ゆいたかし)
神奈川県 相模原市
1979年宮城県角田市生まれ。
レストランなどの飲食業勤務やアパレルショップの経営を経て、有機農業の会社で二年半の研修を受けた後、昨年9月に就農。