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2014.06.25

常識

ここ数回、自分や自分が作る野菜を応援してくれる方々を紹介して来ましたが、
いつもいつもそんな温かい人々に囲まれて過ごしてるわけではありません。
畑に出れば色んなことが起こります。
 

つい先日、空気が乾燥していた時にイヤホンで音楽を聴きながら畑の草刈りをしていると、隣の畑で作業してるおじさんが凄い剣幕で『常識考えろ‼』って怒鳴り込んで来た。
おじさんの話しをまとめると、草刈り機の起こす土埃がそのおじさんの家(畑のすぐ横、しかも窓が開いている)を汚すから草刈りをするなって事だった。
「確かにそうかもな」とも思えたが、納得いかない自分もいた。
「常識」っていう違和感だらけの言葉が残った。

0625yuizyoushiki

こんなふうに「常識」って言葉を使ってる人に、じゃあなんでそう思うのか聞くと慣例や自分だけの都合が元だったりする。
この話の場合、常識ってよりマナーとか、もっと簡単な話だったりする。お互いさまでスマートにしようって意識でどうにかなる話だと思ったし、本当はおじさんの態度や言い方に違和感があったわけじゃなく、それぞれ色々あるマナーとか常識という言葉を使ってるその人の都合が良い様に、僕自身が型押しされるような気持ち悪さを嫌ってるんだろうと思う。

なので両方の条件を満たすため、草刈り鎌で土埃を立てずスマートに草刈りをしましたとさ。
ついでに、おじさんの言葉を借りれば、「自分の家の窓が空いてるのを教えるのだって常識だろ!」って喉まで来てたのを飲み込んだのもスマート!

本当に、畑に人間がいる限り、色んなことが起きてます。

challenger

油井敬史

自由を愛する畑びと
油井敬史(ゆいたかし)
神奈川県 相模原市

1979年宮城県角田市生まれ。
レストランなどの飲食業勤務やアパレルショップの経営を経て、有機農業の会社で二年半の研修を受けた後、昨年9月に就農。

写真家の眼 油井敬史

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