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2014.11.26

考える農/脳

さて、農閑期です。

友人が犬とヤギを連れてやって来ました。


だいぶ余裕ができました。今は野菜が育つのを待つだけです。
霜がおりたり寒くなると野菜が美味しくなるので、寒いのは嫌ですが楽しみな季節です。

この時期になると夏の疲れがドサッと来たり夏野菜の片付けばかりになるのですが、
春や秋の多少風が冷たくても太陽が暖かい時などヌクヌクと縁側みたいな畑が好きなので、
こんな時はコーヒーとか飲んで緩めるだけ緩めるのが癖と言うか定番となりました。

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先日の伐採作業を指導してくれた人は何十年も樹を切ってきた方で、梯子を使って20メートル程の高さの木に登ることが日常になっています。
そういう仕事をしているだけに一緒に働いてる人も何人か亡くしているそうで、自分もいつどんな形で死んでも不思議では無いと言う話をきいて、それが結構強烈に頭に残っているんです。
強烈に覚えてて朝起きたら一生懸命やるぞー!って家を出るんですよ。

でも畑に着くと「あー、でも畑は平和だなー」なんてボヤ~っとしながら、
「そういえば牛や猪も野菜も微生物も限りある命なんだな~、気づいてみると自分にとっても遠くない話だな~」とか。
目に見えないけど間違いなくいる微生物の世界を想像したり日が傾いていくのを眺めたりしてるうちに、寒くなりだして作業が進んでないのに気がつくんですね。

そこでまた、今日死んでも大丈夫か?とか自問してしまうんですが、
これから年末まで野菜がよく売れるので忙しくなってしまう前の貴重な時間ということもあって、「それはそれか~。こんな時間を持てるのもこういう仕事ならではだしな~」とか考えながら平和な時期を満喫しています。

challenger

油井敬史

自由を愛する畑びと
油井敬史(ゆいたかし)
神奈川県 相模原市

1979年宮城県角田市生まれ。
レストランなどの飲食業勤務やアパレルショップの経営を経て、有機農業の会社で二年半の研修を受けた後、昨年9月に就農。

写真家の眼 油井敬史

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