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2014.11.13

人と獣の境目

民家の裏庭に立っていた杉の伐採に参加してきました。

その家の裏側は山に面していて、猪やむささびがいるそうです。
木を倒せば猪やむささびの姿を見かけることはなくなってしまうけど、その分、動物による被害が減るようです。

しかし、倒す方向を間違えても家、木が5メートルもズリ落ちても家という、緊張感のあるこの伐採。

「よし切るぞ!」と、杉の木に切れ込みを入れると、杉の香りが漂い始めます。
作業に加わっている誰1人として喋る人はいません。一つ間違えば大きな被害が出てしまうからです。

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自分の畑近くの木を切って見通しを良くする事は地主や技術、時間、経費など障害が多くなかなか手を出せませんが、こういった伐採は、自分からすると動物被害が減り、日当まで出る完璧な仕事なわけです。

手入れをしない山は、熊や鹿、猪、猿などが出てきて、人と獣の住む場所の境目がハッキリしないので最悪の場合は人が亡くなります。

高齢化で人手不足なので、なんとか手入れを出来るようにになればという気持ちで伐採にも関わり始めました。

challenger

油井敬史

自由を愛する畑びと
油井敬史(ゆいたかし)
神奈川県 相模原市

1979年宮城県角田市生まれ。
レストランなどの飲食業勤務やアパレルショップの経営を経て、有機農業の会社で二年半の研修を受けた後、昨年9月に就農。

写真家の眼 油井敬史

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