2017.10.06
晴耕雨X
“晴耕雨読”、晴れの日は田畑を耕し、雨の日は家で読書する、まさに農家という言葉ですね。
さて農家の現実はどうかというと、実は雨が降っても何かとすることがあります。
近頃、私が雨の日にすることというと、
・保存しているニンニクの出荷調整作業
・売上データのExcel入力作業
・直近作業の洗い出しとスケジューリング
・発送予定のお米や野菜セットの領収書作成
・諸々の調べ物
など、多岐に渡ります。と同時にストレス発散、体の休息など、心身のリフレッシュも雨の日の大事な仕事。ニンニクの袋詰めをしながら借りてきたDVDを見たり、カラオケに行って歌ってみたい曲を延々聴いたりするのも中々有意義です。
雨の日の過ごし方ってとても重要です。なので“晴耕雨読”、ではなく“晴耕雨X”(Xはワイルドカード=いろいろな物事があてはまる)。
晴天が続くと畑での作業を優先するので、先述のような作業がどうしても後回しになってしまったりするのですが、逆に雨が続くと畑で出来る作業が限られるので、手持ち無沙汰にならないように雨の日でも出来る作業を用意しておく、というのも重要かと思います。
“晴耕雨X”の“X”の部分に何を入れるのか。雨の日でも出来る作業をして収入につなげるか、割り切って趣味や家族と過ごす時間にするか。“X”を自分の裁量で決めることができるのも、農家の魅力かもしれませんね。
(サツマイモの収穫中に雨が。これはシルクスイートという繊維質が少なく甘みの強い品種で、追熟期間をおいて出荷予定。この出荷調整作業もおそらく雨の日の仕事に。)
吉田壮伸(よしだたけのぶ)
和歌山県 和歌山市
1981年和歌山県生まれ。大阪大学大学院基礎工学研究科修了後、大手コンサルタント会社から最新のスマホアプリを扱うベンチャーまで3社のIT関連企業で働く。実家に戻って、2016年就農。農業を体系的に知るため有機農業の学校で学んだ。