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2017.06.02

日々是精進!

だんだんと暖かい季節になってまいりました。
昨秋に初めて植え付けをしたニンニクもトウ立ちし始めました。トウ(伸びてきた花茎)
をそのままにしておくと花が咲き、せっかく球に蓄えた養分を消耗してしまうため、
この花茎を摘み取ってニンニクの芽として出荷します。

IMG_2799

(中心部分に生えていて、先端が蕾のようになってるのが花茎です。)

このニンニクの芽、近所のスーパーなどでも中国産がほとんどで国産のものをあまり
見かけないので、個人的には面白い商材だと思っています。
ということで意気揚々と収穫し始めたわけですが、いざやってみると思いのほか手間が
かかります。1本1本手で摘み取り、10数本をまとめて袋に入れて出荷するのですが、茎がそれぞれ色々な角度で曲がっていて真っすぐに揃えにくいため、作業が捗りません。
で、ここからが頭を使わないといけないところで、最終的な出荷時の荷姿から逆算して、どういう風に収穫すればいいかを考えていくわけです。そうすると作業の冗長な部分が洗い出され、無駄が減っていきます。

「花茎を摘み取る右手の方向は?花茎を束ねる左手と右手の距離は?長すぎる花茎は
束ねる前に適度に折ったほうがコンテナに入れたときの収まりが良いか?」
といった風に、収穫をしながら色々な動きを考えては試し、作業を効率化していきます。

そして収穫初日から3日間試行錯誤を重ねた結果、以下の写真のように収穫直後の状態が
変わり、収穫から袋詰めまでの時間を半分以下に短縮することができました!
既に束ねているので、あとは上下を切り揃えて袋詰めするだけです。

yoshida4-1

(ニンニクの芽の収穫直後の状態。左:収穫初日、右:収穫4日目)

収穫が数百個程度であればあまりインパクトはないですが、これが何千、
何万個の単位になってくると、1個あたり1秒縮めるだけでも何時間も時間が浮き、その時間で色々なことをする余裕が生まれてきます。
こうやって目に見えて作業が改善されていくと楽しいものです。日々是精進!

challenger

吉田壮伸

吉田壮伸(よしだたけのぶ)
和歌山県 和歌山市

1981年和歌山県生まれ。大阪大学大学院基礎工学研究科修了後、大手コンサルタント会社から最新のスマホアプリを扱うベンチャーまで3社のIT関連企業で働く。実家に戻って、2016年就農。農業を体系的に知るため有機農業の学校で学んだ。

写真家の眼 吉田壮伸

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