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2016.08.03

合鴨をみに韓国へ

「韓国で合鴨農法をしている農家と交流しに行くけど、
若者がいないから、八兒さんも一緒に行かんね?」
研修先の古野さんからそうお電話を頂いたので、即座に「行きます!」と返事をしました。

行き先は仁川(インチョン)国際空港から車で3時間の洪城(ホンソン)郡。
古野さん達はこの地域の農家さん達と長年交流を重ねているそうです。

韓国の有機農業事情は詳しくないのですが、この洪城では有機農業がとても盛んで、
農家だけでなく行政の方も農家の集まりに参加し、
有機農業のために予算をしっかりもうけていて、
地域全体として有機農業を推進しているような印象でした。
そして、合鴨農法に取り組んでいる農家は洪城郡洪東(ホンドン)面
(面は村のような行政区画)農協だけで70件!(私の田んぼのある飯塚市は2件)
鳥インフルエンザの問題がある以前は韓国全土で合鴨が飼われていたようですが、
それでも私から見るとかなりの数です。

なぜこんなに合鴨農法に取り組む農家が多いのかはすぐに分かりました。
合鴨を襲う天敵がほとんど居ないのです!

私が一生懸命張った電気柵もカラスよけの黒テグスも必要ないそうで、
逃げないようにネットを張り巡らし、小屋を立てれば準備は終わり。
「韓国で農業したいな〜」と思うほどうらやましい環境でした。

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韓国ではアヒルに近いチェリバレーという種類が流行中。
大型で肉がよく取れるので人気だそう。

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日本では数が減少しているドジョウが、韓国ではまだ沢山生息しています!

3泊4日という短い期間だったのですが、合鴨を飼っている農家さんをはじめ、
地元の農業高校や、教育農場と言われる若手の農家を育成する機関の見学、
日本と韓国の農業についての意見交換やプレゼンテーションなど
中身の濃い時間を過ごしてきました。
さらに、美味しい物もたくさん食べて飲んでいろいろな方としゃべって…
本当に楽しい4日間でした。しっかり働いてハングルを覚えてまた韓国に行くぞー!

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本場のマッコリ、冷麺、サムギョプサルは絶品。韓国は美味しい物だらけでした。

2016年の挑戦者のみなさん

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八兒美恵子

八兒美恵子(やちごみえこ)
福岡県 飯塚市

1989年 福岡県生まれ。大学で環境生態学や土壌学を研究した経験と、食べることが好きなこともあり、食に関わる仕事の中でも、食の最前線で人の命を支える農業に魅力を感じ、農家になることを決意。2016年4月より新規就農。合鴨農法による米つくりと野菜の栽培の両立を掲げている。目指す農家像は、里山の整備や鶏小屋作り、パンを焼く石窯作りなどなど、暮らしにまつわる100通りの仕事が出来る人という意味での百姓。

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