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2020.08.14

土作りに必要『3種の神器』!目に見えないものも大事な要素。

皆さんこんにちわ!念願の連日快晴!毎日気持ち良いですが、かなり暑いので、熱中症には気をつけて!
農園では、茹で専用落花生「おおまさり」の一発目の収穫まで、ついに2週間を切りました。たっぷりの太陽光を浴びて、生育のラストスパートです!

さて今回は、あんばい農園の真夏の土作りについてお話しします。あんばい農園では、農薬や化成肥料はもちろん不使用ですが、堆肥も使っていません。なぜなら、原材料や生産過程に責任を持てないからです。
例えば動物性堆肥の場合、使うフンの品質は、その動物が食べた飼料、摂取したホルモン剤などの薬品といった様々な要素に影響されます。そういった要素の多くは、堆肥化する段階で分解されるから大丈夫などの意見もありますが、そこを証明できる健全な堆肥屋から良いコスパで継続的に購入するのは、中々難しいことだと思います。自分で作るにしても、全ての原材料の安全性を把握するのは困難です。
そのような状態での土作りは、本当に安心安全だと言えるのでしょうか?

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(次年度に作付けする畑に生えるソルゴー)

そこで、あんばい農園では、土作りに『緑肥』を使用しています。緑肥を自分の畑で育てて、それを細断・すき込み、土中でゆっくり分解させることで、多様な『細菌相』が形成され、結果、土壌中の様々な偏りが改善されます。
手間やコストがかかり、必要な緑肥の種類を見極めるために土壌診断検査も必要となりますが、年間6種類程度の緑肥をローテーションさせることで、連作対策・硬盤破砕・根粒菌Richの環境整備など、良いことづくしです。

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(やっと届いた新品フレールモアで急ぎ細断中。これは去年の写真ですが、穂が出てしまって完全に細断するタイミングを逸しています(笑))

そして私が最も大切にしている事が、自分の責任で土を作っているという『自負』がもてることです。畑で育った緑肥の養分と微生物の営みが、安心安全な土壌をつくる。そしてその土壌で、自分が信じた手法で落花生を栽培し、自信をもって販売できることが何より嬉しいのです。これがあんばい農園が、自然環境と消費者に対して現時点で出来る誠意だと思っています。

連日の気温のようにとても熱い話になってしまいましたが、あんばい農園が大切にしているポリシーの1つをお話ししました。これからも自然環境・消費者・生産者が「良いあんばい」になれる方法を模索していきたいと思います。
それでは、今日も「 ひとに、環境に、良いあんばい 」!


あんばい農園
Facebook : @anbainouen
Instagram : anbai_nouen

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梅津裕一

梅津裕一(うめづゆういち)
あんばい農園
千葉県 千葉市

1988年神奈川県生まれ。理科教員として地学・環境学を指導するも大病で教壇を離れる。療養中に農業と出会い、人を癒し、活力をもたらす自然の力に魅了され就農を決意。「ひとに、環境に、良いあんばい」をモットーに2019年4月「あんばい農園」を設立し、落花生の生産を開始。元教員の経歴を活かし、作物の成長過程や自然環境を畑で学べる「体験学習型農園」の確立も目指す。

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