2020.05.27
第1の試練 「播種」!勝機は天気図にあり。
皆さんこんにちわ!今年も落花生の播種を終わらせ、その1週間後に無事発芽を確認できました。ということで今回は、最も重要な作業である播種について語っていきたいとおもいます。がその前に、落花生栽培における「3つの試練」についてお伝えします。
(落花生の播種と覆土)
落花生栽培の3つ試練
① 播種:播種前2日、播種後3日のトータル5日間が晴れること。
② 収穫:収穫してから3〜7日地干しのため、最低3日間は晴れること。
③ 乾燥:トンネル乾燥で約2週間。時期的に台風対策が必要。
このように、落花生栽培の試練、それには全て天候が関係しています。いずれかのタイミングで大雨や台風に遭おうものなら、栽培スケジュールの変更を余儀なくされ、収量・品質にも大きなダメージを受けることになります。
1年目の最大の失敗は、播種のタイミングを誤ったことです。昨年は播種の3日後に雨が降る予報でしたが、詳しく調べる余裕がなく、自分の都合だけで播種日を決定してしまいました。その結果、予想以上の豪雨となり、種の一部や覆土が流されてしまい、発芽不良につながりました。もっと天気図をよく見て、低気圧のコースや降雨量などを先読みできていれば、播種日を変更する判断ができたと思います。
その反省を踏まえ、今年は入念な事前準備に加えて、自分なりに直近天気図の分析をして播種日を決定したところ、播種後の1週間のうち6日間は快晴で、良好な発芽へと導くことができました。
(落花生の発芽)
人は、自然に逆らうことはできません。だから、人が自然に寄り添っていかなくてはなりません。ただ、農業は人の仕事ですから、人の都合があります。良いあんばいにバランスをとっていくためにできることは、「人が自然のことをよく知ろうとすること」だと私は思います。天気を先読みして自然の恩恵に授かることもその1つです。
今年の収穫が無事終われるように、もっと自然のことを知り、自然に寄り添える農家になっていきたいと思います。
それでは、今日も「 ひとに、環境に、良いあんばい 」!
梅津裕一(うめづゆういち)
あんばい農園
千葉県 千葉市
1988年神奈川県生まれ。理科教員として地学・環境学を指導するも大病で教壇を離れる。療養中に農業と出会い、人を癒し、活力をもたらす自然の力に魅了され就農を決意。「ひとに、環境に、良いあんばい」をモットーに2019年4月「あんばい農園」を設立し、落花生の生産を開始。元教員の経歴を活かし、作物の成長過程や自然環境を畑で学べる「体験学習型農園」の確立も目指す。