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2017.10.04

栗、はじめました

稲刈りも終わり、ほっとしたのもつかの間に、栗の収穫が始まりました。

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まだ採れはじめでそれほど収量は多くないですが、これから1か月ほどの間、毎日収穫が必要になります。生産者の方が高齢になられたり亡くなられたりして管理が難しくなった栗山を、「栗、やってみないか」とお声掛けいただいて、昨年から栗山の管理をさせてもらうようになりました。少しずつ増えて、今では5反ほどの栗山を管理させていただいています。

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(栗の木の下の草刈りと収穫の様子)

私たちが暮らす大阪府能勢町は栗の栽培が盛んで、栗の産地です。
『能勢ぐり物語 くりア・ラ・カルト』(平成5年、大阪府農と緑の総合事務所(農の普及課)発行)に能勢の栗栽培の歴史等について詳しく記されています。

kuri_ala.pdf

大粒の「銀寄(ぎんよせ)」という栗は、能勢町で生まれた栗です。
かつて飢饉のときに、この栗が高く売れ、「銀(当時のお金)」を「寄せる」栗ということで「銀寄」と名付けられたそうです。私たちが管理する栗山に植えられている栗も大半がこの「銀寄」栗です。ただ、「銀寄」だけでは受粉がうまくいかないようで(同じ品種の受粉では結実しない「自家不結実性」のため)、その他の栗(利平や今北など)もいくらか植えられています。

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(「銀寄」よりも先に収穫できる早生栗)

道の駅やJAに出荷する場合はサイズによる選別が必要になります。3L、2L、L、Mと分けて、それによって販売価格が変わります。
私たちが手売りする分は、サイズの選別を行わず、大粒小粒ミックスでお届けします。選別の手間を省きたいというのが一番の理由ですが、採りたての感じ、自然な感じも伝わって、このスタイルがいいかなと思っています。あまり小さすぎるものは加工にまわします。

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(大粒小粒ミックスの栗)

はじめたばかりなので、私たちが育てた栗なんてとても言えないくらいですが、山の斜面での草刈りや、イガイガの殻を外したり山道を運搬するなど、なかなかハードな作業をこなして、やっとお届けすることができる栗なので、美味しく楽しんでもらえたらうれしいです。

小粒の栗や売り切れない栗は栗ジャムに加工して販売しています。栗を蒸してつくるので、栗の味がギュッと詰まっています。生栗も栗ジャムも販売中です。

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これからは整枝や防虫などの管理も必要になってきますので、しっかり勉強しないと、と思います。将来的にはオーガニックの栗もできたらなあと思いますが、先駆者でオーガニックオリーブを栽培されている山田さんのお話では、毎日オリーブの虫の駆除のため見回りをされていると聞いて、野菜栽培や加工品作りをしながらオーガニックの栗栽培は難しいのかなあとも思います。でも、いつかチャレンジしてみたいです。

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植田絵美

植田絵美(うえだえみ)
大阪府 能勢町

1982年大阪府生まれ。10代で心身を崩した経験や、大学で環境問題について学ぶ中で有機農業に惹かれ、国内外でファームステイを経験。農業研修で訪れた大阪府能勢町に移住し、結婚・出産を経て4児の母に。2013年、夫が開いた「べじたぶるぱーく」に加わり、ハーブ栽培を始めた。

写真家の眼 植田絵美

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