SHARE THE LOVE

2017.11.27

無心、植物の強さ、そして、感謝

前回のブログでお伝えした「自分の未熟さ」を実感して以降、台風被害で感じた頭の中の不安や、面倒くさい・助けて欲しいといったことを、頭から捨てるように心掛けました。

これらを消すには、目の前にある問題を1つずつ解決していく以外に方法はないと考え直し、台風前に考えていた作業の流れは全て捨てることにしました。
まずは「無心」になって、修復可能で、且つ、秀品率が高いものから優先的に修復することに努めました。

まず、ダイコンやカブなどの優先度の高い作物の修復に努めました。
と言っても、有機栽培では慣行栽培と異なり殺菌剤などの農薬も使えないので、その中でできる限りのことをしました。(市販の有機液肥をまいたり、土寄せや支柱で補正するなど)

次に、芽を出し始めたばかりの時に、マルチを全て剥ぎ取られたニンニク畝の修復に専念しました。

今回の台風で被害を受けたことを知って、わざわざ遠方から手伝いに来て下さる方までいて本当に助かりました。そのおかげで、今はニンニクがここまで回復しました。
本当にありがとうございました。

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(全て剥ぎ取られたニンニク畝のマルチを1本1本張り直しました。特に、芽が出ているマルチの修復は大変でした。剥ぎ取られたマルチは畝の両脇にそのままになっています。)

そして、修復後、各作物が暴風で傾いた状態を自らの力で立て直し、全部の作物とはいきませんし時間は通常よりかかったものの、復活しました。
改めて、「植物の強さ」を実感しました。

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(畝の東側は、台風で葉が反り返り、ダイコン自体も振り回されましたが、何とか回復し、収穫までこぎつけられました。)

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(カブも台風で葉はほとんどダメになりましたが、それでも病気にならず、収穫まで辿り着くことができました。)

更に、今回の台風被害の支援で、SHARE THE LOVE for JAPAN、マイファームの方々から、新しい苗を提供して頂きました。
初めて栽培するものなので上手くできるかは心配ですが、恩を仇で返さないようしっかり観察して、成功させたいと思います。

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(提供して頂いたコウサイタイの苗)

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(こちらはブロッコリーの苗)

今回の台風で、普段はひとりで農業をしていますが、実は色々な方に支えられているというありがたみを実感する機会を頂くことができました。
皆様、本当にありがとうございます。

本日も拙い文章を最後まで読んで下さりありがとうございました。

challenger

椿幸久

椿幸久(つばきゆきひさ)
千葉県 旭市

1977年千葉県生まれ。外食チェーンの仙台店で勤務中に被災。アグリイノベーション大学校で学び、2016年千葉で就農。「椿ファーム」を開く。将来は、こども食堂や児童養護施設などに野菜を届けたい。「ぜひ、健康な野菜を食べていただきたいです」。

写真家の眼 椿幸久

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