2017.11.02
己の未熟さ
今回、大変強力な台風21号が直撃し、
たった一夜にして夏に植え付けした秋冬作物が壊滅的状況に陥りました。
早朝、台風通過後の暴風雨の中、自分の各圃場の被害状況を確認に行った時、
自分の目の前に広がる状況を見て、率直な感想として、もうどうでもよくなりました。
そのくらい落胆しました…。
(タマネギ畝)
10本作ったタマネギ畝のマルチが全て剥ぎ取られてしまい、
苗も強風に振り回されて、傾いたり、傷ついたりしてしまいました。
ニンニク定植後のマルチも全て剝ぎ取られ、そのマルチで葉が叩かれてしまい、
葉が折れたり、切れたり、傷ができてしまいました。
(ニンニク畝。マルチが剥ぎ取られ、畝と畝の間に溜まってしまいました)
(葉が大きく傷つけられたダイコンとニンジン)
きっと自分の場合は、
目の前の作物が収穫できない場合の被害に耐えうる資金力の無さからくる不安、
そして、これをある程度の状態まで復旧するのに一体どれだけの時間と労力がかかるんだという不安が押し寄せ、
この中で一体どうしたらいいんだ、という打開策が全く浮かばない恐怖から、
しばらくの間、この現実が受け止め切れなかったのだと思います。
でもしばらく経って、結局は、有機栽培に関する知識や経験が足りない現在の自分の状況に、
更に厄介な課題が上乗せされたことに対する
「めんどくさい・やりたくない」といった「逃げ」であったり、
誰かに助けて欲しい、やって欲しいという「甘え」であったりすることがわかりました。
それを、人がいないだの、お金が無いだの、時間が無いだのという言い訳で、
打開策を見出し切れない自分が、何とかそこから逃げ出そうとしているだけだと気付きました。
やはり、技術だけでなく、人間としてもまだまだ未熟者なんだなぁと痛感しました(笑)
本日も拙い文章を最後まで読んで下さりありがとうございました。
椿幸久(つばきゆきひさ)
千葉県 旭市
1977年千葉県生まれ。外食チェーンの仙台店で勤務中に被災。アグリイノベーション大学校で学び、2016年千葉で就農。「椿ファーム」を開く。将来は、こども食堂や児童養護施設などに野菜を届けたい。「ぜひ、健康な野菜を食べていただきたいです」。