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2017.06.21

「信念」と「忙殺」

雨が降らずあたふたしている昨今、夏野菜の準備、播種、定植、春野菜の収穫、交渉、
出荷・調整、収穫の後片付け、草刈り、緑肥のすき込みなど、冬に比べて夏は
植物の成長スピードも早く、とても慌ただしく次から次へとやる事が発生し続けます。
 
そんな作業に追われている時、私は頭の中でできうる限り、
自分が「忙殺」されないよう注意しています。

「忙殺」の「忙」は「りっしん偏」に「亡ぶ」という字、つまり、
「忙殺=心を亡くすという状態」。

私が以前、組織の中で働いていた頃、自ら行動しようとすると注意され、
いつの間にか作業指示待ち人間になっていました。
その頃から、機械的に作業をする習慣がついてしまい、
結果、忙殺した状態で作業を行うようになっていました。
 
ですが、この農業という職業は、自分でやると決断した道である以上、
決して忙殺した状態で物事に向き合わないよう心掛けています。
その支えとなっているのがまさに、自分が農業を始めるにあたり最初に立てた「信念」です。

それは、「毎日、お手頃な価格で健康的な野菜を提供すること」そして、
「自分の経営が成り立つ程度に、児童養護施設や子供食堂に、
健康的な野菜を提供し続けること」です。
このような信念やビジョンをしっかり持つ事が、
最近はとても大切な事なんだと改めて実感しています。

本日も拙い文章を最後まで読んで下さり誠にありがとうございました。

図1

(ニンジン)
トンネル栽培のニンジン。ビニールなどをトンネル状に覆って栽培するのですが、温度調節の為の換気をするタイミングや、トンネルをはがすタイミングがとても難しく、課題はまだ多くありますが、無事収穫できました。

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(ニンニク)
初めての無農薬ニンニク、何とか収穫できました。

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(タマネギ)
土作りから、生育温度、肥料設計に至るまで一番課題の多く残るタマネギ。初めての有機栽培ということもあり、考えや知識が浅く行き届いていなかったので、この反省を生かし、今年再度挑戦するつもりです。次こそしっかり成功させたいと思います。

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challenger

椿幸久

椿幸久(つばきゆきひさ)
千葉県 旭市

1977年千葉県生まれ。外食チェーンの仙台店で勤務中に被災。アグリイノベーション大学校で学び、2016年千葉で就農。「椿ファーム」を開く。将来は、こども食堂や児童養護施設などに野菜を届けたい。「ぜひ、健康な野菜を食べていただきたいです」。

写真家の眼 椿幸久

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