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2019.11.04

品目を増やすということについて(1)「マコモダケ」販売から感じた、求める人のもとへ届けることの大切さ

今年はお米以外にも品目を増やそうと、いくつか新しい作物を作付けて、栽培を試みています。その中の一つが、何度かこのブログでも名前を出していた「マコモダケ」という作物です。

「マコモダケ」を新しい品目として追加するためには、新しく販路を開拓する必要がありました。私は最初、「マコモダケ」は市場や直売所をメインの販売先として考えていました。

そんな中、8月に参加させていただいたオーガニックライフスタイルEXPOでは、「個人のお客様にも認知してもらえたらいいな」というくらいの気持ちで「マコモダケ」の予約受付と試食提供をしたのですが、予想外にお客様から直接予約をいただいたり、料理屋さんを紹介していただいたりと、良い縁をいただき、コアなファンがいる事実に驚きました。

皆さん「マコモダケ」を求めて購入してくださった方々だけに、どのお客様も送った際には非常に喜んでくださり、嬉しく思いました。

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(膨らんできた「マコモダケ」)

これが、もともと予定していた直売所や市場への出荷のみになっていたら、「マコモダケ」に対して全く違う印象や手ごたえを得ていたことと思います。

「本当に求められている方に販売することができれば、それぞれの立場の者がみんな喜ぶ商売ができるのだな」というのが、この秋つくづく実感していることです。
当たり前のことかもしれませんが、誰がそれを求めていて、どこで購入される方なのか、また、何を求めて購入されているのか、といった点は、品目を増やす際に意識をしなければいけない大切なことだと思います。

今の段階では、まだ「マコモダケ」は仕事という枠まで入ってくるものではありませんが、今後の生産・販売を考える良いきっかけをもらうことができました。

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田中真由美

田中真由美(たなかまゆみ)
くさおか農園
滋賀県 長浜市

1994年滋賀県生まれ。40年前から、化学肥料不使用で「人に喜ばれる米作り」を行なっている祖父の姿に憧れ、2017年に兼業農家として就農。土地を守りながら地域の中に「当たり前に存在し続ける農家」を目指し、2019年からは専業農家として、祖父に米作りを学びながら、豊かな水を活用した作物栽培にも挑戦する。

写真家の眼 田中 真由美

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