2019.07.28
道具選びの大切さ
新兵器を購入致しました。
(水田除草機アイガモンです。刈払機のヘッドに取り付けて使用します)
私の耕作する地域は非常に深い田が多いのですが、知り合いの方からそのうちの一枚をお試しで貸していただき、現在マコモダケを栽培しています。
マコモダケというのはイネ科の多年草で、見た目は稲にとても似ているのですが、草丈は2メートルにもなります。その根元部分の茎が肥大したものがマコモダケです。
さて、そんなマコモダケを植えている田んぼなのですが、今回借りた田は地域の深田の中でもかなりパンチのきいた田んぼで、トラクターでの耕耘は早々に諦めました。
「もし無理だったら来年返してくれていいから」と言っていただいているのですが、「とりあえずやるだけやってみたら今後にも活きるかな」と思って色々遊んでみている状況で、そのうちの一つがこのアイガモンです。
マコモダケはマイナー過ぎて登録除草剤がない為、栽培期間中は除草剤を使用することができません。なので、どうやって草の処理をしようかと頭を悩ませていました。
一度2人掛かりで手取りを試みたのですが、1時間やって終わる時間を割り出したところで「うーん、なるほど!」と諦めました。
「もっと早く終わる手はないかな~」と考えていた時に教えていただいたのが、この除草機でした。
最初取り付けているときには、見た目のオモチャ感から祖父に「そんな不細工なもん付けて出来るわけない!」とけちょんけちょんに言われました。
なので私も「知らんもん。そんなん使ったことないんやから今からやってみるんやんか!」とムキになりながら試しに行きました。
結果、この鴨ちゃん、見た目の予想を裏切り本当に素晴らしい働きをしてくれました。作った方天才だと思います。
どれくらいすごいかというと、作業時間が手取りの20倍速くなりました。1万円そこそこで20人分の労働力を節約したと思うと本当にすごいです。
道具の大事さを痛感した出来事でした。
今は安価でも人の知恵が詰まった道具がたくさんあり、さらに道具の組み合わせと工夫次第で、今やっていることを本当に楽にすることができます。
まだまだ私は無駄な動きが多いのですが、どうやって効率的に楽に働ける環境を作るかを考えながら、無駄を省いて、時間をかけなければいけないところに時間を使えるようにしていきたいと思います。
田中真由美(たなかまゆみ)
くさおか農園
滋賀県 長浜市
1994年滋賀県生まれ。40年前から、化学肥料不使用で「人に喜ばれる米作り」を行なっている祖父の姿に憧れ、2017年に兼業農家として就農。土地を守りながら地域の中に「当たり前に存在し続ける農家」を目指し、2019年からは専業農家として、祖父に米作りを学びながら、豊かな水を活用した作物栽培にも挑戦する。