2019.04.26
その場でケリをつける
こんにちは。4月は田仕事盛り沢山で、せこせこと作業に勤しみながら過ごしています。
先日、機械を洗うポンプが故障してしまいました。
それから祖父と二人で色々と試してみるものの、何回やっても動かず…、という状況に。
私は「もうある程度ホースで洗って、明日また直せばいいや」とあきらめて作業に戻りかけたのですが、祖父はポンプを持って「まゆみ、今すぐ機械屋行こ」と私を呼び止めました。
言われて「あ、しまった」と思いました。
「あ、私、まだできることがあるのに、問題を先延ばしにしようとしてる…。」と。
一緒に農作業をしていて感じるのは、祖父は、起こった問題に対して、その場でケリをつける人だということです。(少し…いや、かなり、力技な時もありますが。)
一つ一つの物事に、きちんとトドメをさすことができるかどうかは、こうした普段の些細な行動から繋がっているのだと、私は祖父を見て思います。
農業は、特に日々の変化に対して臨機応変に対応していかなければいけないので、その場その場で解決する力というのは、仕事をする上で、とても大切なことだと感じます。
4月の水稲作業は、浸種、播種、育苗と、失敗のできない作業が続きます。
この時期はとても緊張します。タイミングを逃さないよう、つい気ばかり焦ってしまう時期でもありますが、時間がかかってもひとつひとつ対応していくことで、長い目で見れば作業効率が上がっていくことを期待し、取り組んでいきたいと思います。
(良い種と悪い種を選別する塩水選の様子。卵の沈み方で簡単に比重を判断できます)
田中真由美(たなかまゆみ)
くさおか農園
滋賀県 長浜市
1994年滋賀県生まれ。40年前から、化学肥料不使用で「人に喜ばれる米作り」を行なっている祖父の姿に憧れ、2017年に兼業農家として就農。土地を守りながら地域の中に「当たり前に存在し続ける農家」を目指し、2019年からは専業農家として、祖父に米作りを学びながら、豊かな水を活用した作物栽培にも挑戦する。