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2022.10.26

私たちの根は

北海道としては珍しく、まだ霜が降りない暖かい日が続いています。長沼町あたりではここ2、3日で紅葉が盛んになってきました。北海道に旅行に来るなら紅葉の10月、新緑の6月がオススメです。もちろんそれ以外の季節もいいですが。

さて、ここ長沼町には自然栽培や有機栽培に取り組む農家が多いのですが、約25年前に新規就農して以来、環境や社会の問題と向き合い続け、多くの後進にとってのよき道標であり続ける農家、「メノビレッジ長沼」を主宰しているウクライナにルーツを持つアメリカ人のレイモンド・エップさんと日本人の荒谷明子さんご夫婦がいます。

そのメノビレッジと「ナマケモノ倶楽部」創始者で文化人類学者の辻信一さんなどが、「Regenerative Agriculture(ここでは大地再生農業と訳している)」に関するアメリカのドキュメンタリー映画『君の根は。大地再生にいどむ人びと(原題“To Which We Belong”)』の日本語版を制作、日本での上映権を取得して、今月から上映会を全国各地で行っていく予定です。

ちょっと(かなり?)ダジャレっぽいネーミングを考えたのは詩人のアーサー・ビーナードさん。“Human“人間の語源は“Humus”腐植、土であるように、私たちの命をささえる“土壌“。植物の根っこの営みと人間の営みは実は深いところで繋がっているんだよ。という意味が込められているそうです。

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先日長沼でも、実際にメノビレッジで行っている不耕起栽培と家畜(羊)の放牧を組み合わせた畑の見学会などとあわせて、この映画のはじめての上映会が開かれ、北海道各地から50名ちかくの方が参加されました。

アメリカやアフリカなどの乾燥地帯で、不耕起栽培や「ホリスティック管理法」(バッファローやゾウなど群れで移動する動物が植生の回復に貢献していることに倣った家畜の放牧方法)によって植物や生物多様性を豊かにしている例や、海の中に海藻の森をつくるかのような新しい漁業への取り組みなどが紹介されていて、興味深い内容の映画です。これからどんどん小規模な自主上映企画を各地で展開していく予定なので、是非チェックしてみてください。

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農と蔵たなどぅい
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玉城聡将

玉城聡将(たまきあきまさ)
農と蔵 たなどぅい
北海道 長沼町

1992年愛知県生まれ。和の料理人を経て、義父が営農する北海道へ居を移す。2022年4月、「農と蔵 たなどぅい」を開業。夏は野菜を育て、冬は蔵人として醤油を仕込む。土壌や微生物、小動物相を豊かにすることで、植物が持つ本来の生命力を発揮できる手助けをし、「種取り」をすることで栽培種の多様性保全も視野に入れる。「常に自然を師匠として学び、授かったものは与えるためにある」という信念の下、「土地に仕える者」として仕事に取り組む。

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