2016.08.16
1年目から4年目(現在)までの販路について
こんにちは。滋賀県高島市 みのり農園 高橋です。
今回はみのり農園の販路についてのお話です。
栽培した作物をどのようなところに販売するか、
開業する前にある程度決めておきたいところですよね。
私の場合、前職で数か所、営業見込み先を持っていました。
前職の農場で、営業もしていたため、有機野菜の卸をされている会社や、飲食店など、
独立した後もお付き合いいただけそうなところがありました。
それに加え、自分がよく食べに行っていた飲食店さんも、
独立するなら野菜を買いたい!と言っていただいていました。
とはいえ、私の場合は販路の心配よりも、
「ちゃんとした野菜を栽培できるのか」という心配の方が大きかったのです。
「野菜は人間が育てるのではなく、自然が育むもの」と思っています。
初めての土地で、土や気候がわからない状態で、野菜が育つ様を見ずに、
また、育った野菜が美味しいかもわからないのに営業をかけることはできません。
1年目は、販売ではなく、栽培に注力する。
その土地にあった野菜を見極める、というのが1年目の方針でした。
1年目は、どんな野菜ができるのか、味はどうなのか、どきどきしながら栽培しました。
うまくできたものもあれば、できなかったものもあります。
そして、雑草化した、菊芋に悩まされ、ほぼ栽培はうまくいきませんでした。
ただ、そんな中でもできた野菜は美味しく、本当にほっとしました。
話を元に戻すと、1年目は野菜をできてから売れるところ、
ということで直売所への販売がメインとなりました。
2年目以降は、野菜がある程度栽培できるということがわかったため、
積極的に営業活動を行い、展示会への出展や、飛び込み営業を行いました。
お客様からの紹介もあり、認知度があがったのか、
逆に営業いただくことも徐々に増えてきました。
4年目の今は、8割が飲食店への直接販売、有機野菜の卸や小売店、
一部個人の方への販売となり、直売所への販売はほとんどなくなりました。
みのり農園では、将来農園レストランを開業したいという夢があるため、
その時にむけて、「飲食店で使う野菜を栽培したい」と思っています。
飲食店向けの野菜栽培を主力にしているため、自然と販路も飲食店になっています。
お客さまに野菜の使い方を教えてもらいつつ、将来に向けて一歩ずつ前に進んでいます。
先月7/23に、SHARE THE LOVE for JAPANで青山ファーマーズマーケットに出店しました。
100本以上持って行った自慢の白くて甘いトウモロコシも、
味見をしてもらって完売することが出来ました。
高橋佳奈(たかはしかな)
滋賀県 高島市
1979年 滋賀県生まれ。東京でベンチャーキャピタル系の企業に勤務。その企業が立ち上げた農業法人で3年間農業に従事した後、料理人だった夫とともに就農を決意。郷里に近い滋賀県内にて2013年に就農、『みのり農園』をスタート。現在は、収穫したばかりの野菜を提供するレストランのオープンに向けても奮闘中。『農業女子プロジェクト』にも参加し、若手農家との連携も図っている。