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2016.08.30

山の盆踊り

まだ耳の中に太鼓の音が鳴り響いています。
ほろ酔い気分が覚めず、目を瞑れば提灯の明かりも見えます。

2年前この地に移住してきて、おんちゃん(おじちゃんのことです)、
おばちゃんに、たくさん面白い話を聞きましたが、その中でも
皆が目をキラキラとさせて話してくれたのが、盆踊りの話でした。

昔は、盆踊りは男女の出会いの場で、1週間ぐらい近くの集落を踊って周ったとか。
ポン菓子屋さんが来て、子供が周りを取り囲んだとか。
今の集落の様子からは想像もできないようなワクワクする話でした。
そんな話を聞くうちに僕も山の盆踊りに行ってみたくなりました。
でも、もうやっているところはない。じゃあ作ってしまえ。

と半世紀ぶりに復活させたのが昨年の夏でした。(前々回ブログ

tabata10-1

(櫓も立ち、盆踊りの準備が進んでいきます。)

tabata10-2

(長い竹も人力で運びます!)

tabata10-3

(さぁ本番です!これは鳴子踊り、よっちょれよ♪)

単なる移住者が新しい事をやろう、とするのはなかなか勇気がいります。
でも、思いきって言ってみたら多くの人が助けてくれて、
凄いスピードで形になっていきました。
今年も色んな人に支えられて、盆踊りを開催することができました。
祭の時間だけ雨が止むという奇跡がおこり、
集まってくれた屋台もほぼ完売。
子供もたくさん来てくれました。本当に良かった!

この土地、地域、文化を守っていくためには、
新しいことに挑戦する必要があると思います。
「守るために変わっていく」ということはとても勇気がいり、
労力もかかりますが、また「えいやっ」とやっていきたいと思います。

2016年の挑戦者のみなさん

challenger

田畑勇太

田畑勇太(たばたゆうた)
高知県 大豊町

1989年 愛知県生まれ。大学入学をきっかけに住むことになった高知県の自然に魅せられる。その後、現在の住まいとなる土地と出会い、「ここに住むためにはどんな仕事が最適か」を模索する中で有機農業と出会う。研修を経て、2015年就農。標高550mの冷涼な気候を生かした、夏秋に出荷したミニトマトが、地元の日曜市で評判となる。今後もミニトマトをメインに、地元のゆず果汁なども取り入れた無農薬栽培をしようと考えている。

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