2018.09.07
農家の食事(夏)
このブログを書いている今が8/20、ようやく暑さが少し落ち着いて涼しくなってきました。
これだけ暑いと秋冬野菜の栽培に苦労します。人参の播種やキャベツ・ブロッコリー・レタス類などの育苗。例年ですと7月中旬頃から行っていますが、今年は異常な猛暑の為に失敗の連続、何度もやり直しています。近隣の農家さんの畑の様子を伺い、試行錯誤しながら作業を進めている感じです。
昨年までの研修中はあまり感じませんでしたが、この時期の果菜類の収穫・出荷と秋冬野菜の準備は忙しいですね。それに加えて、今年の夏は家族が1か月間実家に帰省し私一人でした。農作業と家事の両立は大変!家族のありがたみを強く感じた夏でした。
「食事の準備に時間は取っていられない!」そんな時重宝したのが、果菜類の「はね出し」を使った食事です。風で擦れたり、虫にかじられたりと…、果菜類はどうしても出荷できない「はね出し」が結構でますね。そんな野菜を切って塩揉みするだけ、後は冷蔵庫で保存!便利な常備菜になります。
これをご飯や冷奴にかけるだけ。出汁と味噌でのばして冷や汁に!麺つゆでのばして、お蕎麦やそうめんにしても美味。付け合わせにしたり、パスタの具材にしたりと大変便利でした。(薬味やオクラ・モロヘイヤ・納豆などのネバネバ系を加えると更に美味しくなります)
これは昔からある郷土料理をアレンジしたものです(山形県の「だし」や宮崎など各地の「冷や汁」)。昔の方は凄いですね!すべてが理に適っている。夏バテ防止には最高の食事です。是非試してみてください。
(鹿肉の竜田揚げと夏野菜。はね出し野菜は、なす・ズッキーニ・キュウリ・モロヘイヤ。鹿肉は春に知り合いの方の罠に掛かり、解体やお肉の処理を手解きした時のもの)
(夏野菜のスパゲティ)
杉浦秀幸(すぎうらひでゆき)
山梨県 北杜市
1976年千葉県生まれ。日本各地でフランス・イタリア料理を学び料理人を務める。山形庄内地方のレストラン「アル・ケッチァーノ」で野菜のおいしさに衝撃を受け農業への意識が変わる。農業大学校で学んだ後、山梨の有機農家で研修、2018年春「オーガニックファーム テラ」を開園。