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2018.07.27

桃「あかつき」

7月下旬、いよいよ桃「あかつき」の出荷が始まります。
「あかつき」の育種自体は、国が行っています。農林水産省の果樹試験場にて「白桃」と「白鳳」から交配育成され、1979年に品種登録されました。育成当初、各地の桃産地で試験栽培が行われましたが、200gに満たない小玉にしかならず、そのほとんどの産地が商品化を断念したそうです。その中で、福島県が栽培方法を試行錯誤し、300gを越える大玉が収穫できる技術を確立し、品種登録に至ったそうです。そのような経緯から「あかつき」という品種名は、福島市の伝統的な祭りである「信夫三山暁まいり」にちなみ命名されました。現在福島を代表する品種であり、我が家で栽培する桃の中でも主力商品です。

また、桃の食べ方の好みは人それぞれですが、福島県人の多くが、追熟して柔らかくなる前の固い桃が大好きです。この辺りは首都圏の方とは好みが違うかもしれませんね。

自分がひとりで桃の栽培管理をできるようになるまでは、まだまだ覚えることがたくさんあります。今までも多くの人に教えてもらい、今もその状態です。自分だけでしっかり栽培でき、その上でさらなる環境にやさしい農業をやっていけたらと思います。

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(収穫開始約10日前の桃「あかつき」)

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佐藤辰彦

佐藤辰彦(さとうたつひこ)
福島県 福島市

1976年福島県生まれ。大学、大学院と経済学を学び、首都圏で会社員として働く。東日本大震災後、困難な状況にあった福島にたびたび帰省する中で、実家の「佐藤果樹園」を継ぐことを決意。アグリイノベーション大学校で有機農業と養蜂を学んだ後、2017年にUターンした。

写真家の眼 佐藤 辰彦

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