2023.04.26
春の訪れ
山形にも春が訪れ、春風の暖かさを感じる日々です。冬の間、雪に覆われていた大地から、雪が溶けて地面がひょこっと顔を出し、”雪溶けてきたね〜”なんて話していると、あっという間に、ののはなたちがすくっと成長していて。朝霜にも負けずに、すっと咲いている姿を見ると、とても愛おしい気持ちと背筋が伸びる想いです。そこにただいるんですよね。その姿に励まされながら、うっとりしています。
と、日々圃場の巡回という名のお散歩をしながら、ののはなと戯れる日々を送っていたのですが、春の訪れと共に、いよいよ”のら仕事”が始まりました。
まずは、協生農法を始めるために圃場の造成にとりかかりました。元々、義両親がだだちゃ豆を栽培していた畑を協生農法の圃場に転換させます。
私たちがこれからはじめる協生農法は、不耕起・無施肥・無農薬を基本として、150種類以上の花木や果樹、野菜、花、ハーブ、スパイス等、様々な植物を一つの圃場の中で密植して育て、圃場の多様性を高めて物質を循環させていく農法です。
圃場造成の第一歩として、まずはトラクターで最後の耕起を行いました。耕起後の圃場の土はふかふかで、もちもちとした感触でした。義両親が今まで大切に育ててきた土なんだと、改めて実感しました。
何もかもが未知数で、新しいことだらけの農法に取り組んでいくわけですが、先祖代々大切に守ってきたこの土地にかける想いは同じはずです。そして、肥料や農薬を使わず、自然の力を最大限利用する協生農法は、全く新しい農法のはずなのに、遠い祖先がしていたであろう農業に似ているような気がして、なんだか感慨深かったです。
圃場を耕起後は、レーキで高畝を作りました。体の使い方に慣れておらず、久々の”のら仕事”で、次の日、肩が筋肉痛に襲われました。はじめからこんな調子で先が思いやられますが、これから圃場に植える樹の苗がどんどん届くので、へばってはいられません。
私たちが選んだお気に入りの植物たちが、この土地にしっかり根を張って、一緒に成長していける圃場を目指して、一生懸命育てていきたいと思います。
Kuchiru made mederu(朽ちるまで愛でる) 佐藤 千穂
Instagram @kuchiru_made_mederu
Facebook @Kuchiru made mederu
佐藤千穂(さとうちほ)
lKuchiru made mederu
山形県 鶴岡市
1982年山形県生まれ。庭に育つ植物と触れ合う幼少期を過ごし、生花店で働きはじめる。楚々とした野花の持つ素朴な美しさに心惹かれ、2023年3月「Kuchiru made mederu(朽ちるまで愛でる) 」を開業。不耕起・無施肥・無農薬を基本に、150種類以上の花木・果樹、野菜・花・ハーブ・スパイスなど様々な植物を一つの圃場の中で密植して育て、圃場の多様性を高めて循環させていく「協生農法」に挑戦する。
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