SHARE THE LOVE

2019.11.14

実は農作業中の死亡事故、毎年300件を超えています。どうか「ご安全に」

「野菜作りは楽しくて安全だ」…とんでもない。
私は冗談抜きで、毎日命がけで農業をしています。なぜなら毎年多くの方々が事故に遭われている現実があるからです。
平成20~29年まで、農作業死亡事故件数が300件を下回ったことはありません。次の表は、農林水産省HPに掲載されている資料から、年度別の死亡事故件数を一覧にまとめたものです。

oohira15-1

(出典:農林水産省「農作業死亡事故調査」、「平成29年に発生した農作業死亡事故の概要」を参考に作成)

実は父の友人も数年前、トラクターの事故で亡くなりました。
娘の送迎に行くために急いでいたところ、段差につまずき横転したようです…。本当に心が詰まる想いです。
自分が、家族が、仲間が思わぬ事故に遭わないよう、日頃から「ご安全に」と声を掛け合っていけたらいいですね!

具体的な危険性をみなさまにどうにか伝えられないかと、2tダンプに重機を乗せる様子を撮影してもらいました!
写真ではなかなか伝わりづらいのですが、高さや角度に注目してご覧ください。

oohira15-2

(トラクター積み込みの様子、後方)

oohira15-3

(トラクター積み込みの様子、側面)

oohira15-4

(トラクター積み込みの様子、正面)

見た目以上に角度があり、結構怖いです。
脱輪しないよう細心の注意を払いながら積み込みます。

次に、ユンボも撮影してもらいました!目線は最高で280cmくらいの高さになるので、トラクターよりはるかに怖く、転倒しないようアームを駆使してバランスを取ります。

oohira15-5

(ユンボ積み下ろしの様子、前方)

oohira15-6

(ユンボ積み下ろしの様子、後方)

秋に入り、年末に向けて何かと気忙しくなるこの季節ですが、一瞬の判断ミスが一生の後悔にならないように、あまり表に出てこない農作業中の「死」について取り上げてみました。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
次回は11月下旬公開予定です!

challenger

大平成晴

大平成晴(おおひらまさはる)
大平農園 / おーべーファーム
神奈川県 鎌倉市

1992年神奈川県生まれ。約40年前、消費者の要望を受けた祖父母が有機農業を開始し、CSAの先駆けとなった。以後、会員制の野菜販売を継続している。生産側・消費側 双方の高齢化により「世代交代」も課題に。「町の中の畑」が地域の財産となるような都市農業の可能性を追求し、存在意義を示したいと意気込む。

写真家の眼 大平 成晴

過去の記事を読む

2019 挑戦者

BACK TO TOP