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2019.05.30

「良い仕事は良い環境から生まれる」野菜は農法で、環境は人で変わります

「世代交代」これは家業が大きく揺らぐ時でもあります。
マンパワーが減り、仕事はこせがれに一極集中し、限界を超えた労働状態に。
さらに目に見えない重圧や、金銭トラブルから発生する精神的な疲弊感は、少し考えただけで容易に想像がつくはずです。

大切なことは、“目をそらさずに向き合うこと”。世代交代は次代へのバトンパスです。
渡す側も受け取る側も、今すぐ準備を始めてほしいと声を大にしてお伝えしたいです。

今回は、私が就農前から行ってきた実家のゴミ処理について書きたいと思います。

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(処理してきたゴミの数々①)

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(処理してきたゴミの数々②)

“自分なりの準備をする”そのことが重要だと私は考えます。
私は今日まで、先代が積み上げてきたゴミを片付けてきました。
その内容は、
・40年分の農業用ビニール
・何十tもの産業廃棄物(鉄クズ、ガラス片、判別不明物その他)
など…。

ゴミ処理をしていく中で、“自分の子供にはこんな想い、何が何でも絶対にさせまい”という強い意志がありましたが、その過程は血の涙が出るほど過酷で、長い道のりでした。

写真のゴミは気軽な方で、本物はより汚く、到底ここに掲載できるものではありません。
来冬で予定箇所が全て片付き、次の世代はゴミ山があったことすら知らなくて済みます。

どれだけ偉業を成し遂げたとしても、畑の隅に積み重なっているゴミ山を放置しておくような先代の姿は、こせがれの目にどう映るでしょうか。
キツイ表現で大変恐縮ですが、農業をやる以前の問題のように感じています。
野菜は農法で変わるかもしれませんが、人が変わらないと“環境”は変わらないのです。
心当たりのある方は、この機会にぜひゴミと向き合ってみてはいかがでしょうか。
※野焼きなんてもっての外、分別と適切な処理が大切です(^^)

「絶対できる!良い環境から良い仕事が生まれる」
そう思いながら残りの作業を進めています。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
次のブログは6月半ばに公開予定です!

challenger

大平成晴

大平成晴(おおひらまさはる)
大平農園 / おーべーファーム
神奈川県 鎌倉市

1992年神奈川県生まれ。約40年前、消費者の要望を受けた祖父母が有機農業を開始し、CSAの先駆けとなった。以後、会員制の野菜販売を継続している。生産側・消費側 双方の高齢化により「世代交代」も課題に。「町の中の畑」が地域の財産となるような都市農業の可能性を追求し、存在意義を示したいと意気込む。

写真家の眼 大平 成晴

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