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2022.10.13

秋冬野菜もいよいよ

みなさんこんにちは!朝晩の冷え込みが肌寒く感じられる10月に入りました。この頃になると本場ドイツ・バイエルン州のミュンヘンだけでなく、日本国内のあちらこちらでもオクトーバーフェストのお祭りが開催され、いよいよ本格的な秋を感じますね。ビールや農作物への感謝祭として定着したお祭りらしいですが、私の圃場周りの一帯の田んぼもまさに稲刈りの真っ最中。同時に真夏に種まきした秋冬野菜もいよいよ収穫時期を迎え、その作物を見ると気持ちはお祭りのように高ぶります。

前々回のブログ“秋冬野菜の植え付け”で定植したお野菜は、適度な降雨にも恵まれ、スクスクと順調に育ちました。定植後に害虫による食害にあった株は昨年よりも少なかったようですが、ここ数日でアオムシによる食害や、アブラムシが発生しているようです。特にアブラムシが発生している箇所は20mの畝の真ん中部分が多く、防虫トンネルを被覆させている影響もあり、風通しの悪さが影響しているのかなと感じます。

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同時に獣害も発生しています。定植した殆どの畝は防虫トンネルを設置しているため、トンネルがあると鹿やイノシシも除けてくれるはず、なんて安易に考えていたら、なんと圃場に入り込んだ鹿かイノシシが、トンネルを踏みつけながら横切っているようで、トンネルの中の野菜が踏みつぶされていたり、マルチが足跡で破られていたり。人と同じように畝間を歩いてはくれないようです。栗林の美味しい栗を食べていた鹿やイノシシも栗が終わると、次のご馳走となる作物を必要とするのかと思うと、圃場の作物も心配です。

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作物をより自然に近い環境で育てたい思いから選んだ土地。その素晴らしい環境と引き換えに、同じ自然の中に生きる動物達とどう向き合うかという大きな課題がもれなくついてきます。2か月以上かかりようやく収穫を迎えようとしていた作物が、ちょうど動物の歩く小幅の足(片足)の着地点にはまり、一瞬で踏みつぶされた姿を見ると、怒りを通り越した何ともいえないはかない気持ちに。とはいえ、作物は猛暑や獣害、食害や様々な困難にぶちあたっても、本来の生命力の強さを発揮して、弱く消えていくものもありますが、多くが美味しい実りをもたらしてくれます。感謝しかありません。私たちはそれをありがたくいただきたいと思います。実りの秋にプロースト!
※プロスト “Prost”ドイツ語で乾杯!


lalafarmtable(ララファームテーブル)
HP https://lala.farm/
Instagram @lalafarmtable

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奥薗和子

奥薗和子(おくぞのかずこ)
lalafarmtable
東京都 青梅市

1975年鹿児島県生まれ。12年間フローリストとしてドイツに滞在しフラワーアレンジを学ぶ。自生する植物、蔓、枝、苔、樹皮などを用いた手法を知る中で、自ら自然に近いかたちの草花を育てたいと思い至る。また、彼の地の「五感に訴える野菜」に衝撃を受け、帰国後、2019年4月、「lalafarmtable」を開く。ハーブ、草花、伝統野菜などを無農薬・無化学肥料で栽培。農地に関わる全てが笑顔になれる農業経営を目標に掲げる。

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