SHARE THE LOVE

2017.12.25

循環の輪を広げたい2017

私事ですが実は離婚します…。急に重い告白ですいません。

そんなこともあって、今年は色々と転機の年になりました。

でも悪いことだとは思ってなくて、新しいスタートになるなと感じています。

田畑の方も少しずつ増えてきて、土も少しずつ肥えてきて、生産量も少しずつ増えてきています。

いつか高倉健がCMで、「土は正直だ」と言ってましたが、本当です。

土でなくても人間でも何でも、因果応報というのは、全てに同じことが言えるのかもしれません。

「積小為大(せきしょういだい)」。
師匠の金子さんがよく言っている言葉です。
小を積んで大を為す、という二宮尊徳の言葉ですが、40年以上地域に根ざした有機農業を地道に続け、研修生を育て続けてきた金子さんの背中を見て、確固たる信念と長期的な視点を持って、小さな努力を積み重ねていくことの大事さを思い知らされました。

私は、「有機農業を土台とした持続可能な循環型社会作りを目指す」ということを就農当初からの活動テーマとしています。

「持続可能な循環型社会」って具体的にはどんな社会?とよく考えます。

今年ははざがけに挑戦しましたが、あれをやってる最中に、コンバインなんて無くして日本の田んぼ全てをはざがけにすれば、ずいぶん持続可能な社会に近づくのにな、と思いました。
また今年はAIという言葉をよく耳にしました。あれも農業の世界で言うコンバインと同じようなものです。
どんどん人間の仕事を機械やロボット(大元のエネルギー源は化石燃料かそれによる電気)に任して、人間はどこを目指しているんだろうか。
きっと、その大きな因果が自分の身に跳ね返ってきた時にしか気付けないものなのかもしれません。そういった自然の法則みたいなものを知ってもらうには、土に触れて自然の循環を感じられる場を提供し続けていくことが、一番の近道なのかなと感じています。

SHARE THE LOVE for JAPANの活動に参加して、同じ挑戦者の仲間開拓者の方々先駆者の方々、そして参加農家と同じように熱い思いを持ってるスタッフの方々、色んな人たちの話を聞いたり、交流することが出来ました。
技術面、販売面での情報交換はもちろん、加工品に力を入れている人、地域づくりに力を入れている人、CSA (Community Supported Agriculture:地域支援型農業)に力を入れている人などなど。
本当に勉強になったし、今後の自分の方針を考える上でもとても参考になりました。
そしてこんなに意識の高い人たちが全国各地にいるんだなと思ったら、本当に未来は明るいなとそんな気持ちになりました。

来年は時間を作って、各地の持続可能な循環型社会作りの取り組みを見に行き、地道な努力を続けている人たちと繋がっていくことを目標にしたいと思っています。

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(先日出展した青山ファーマーズマーケットにて)

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仲澤康治

仲澤康治(なかざわこうじ)
埼玉県 小川町

1984年茨城県生まれ。千葉大学園芸学部で学び、有機の農業法人に就職。原発事故を目の当たりにし、もう一歩踏み込んで農業を中心とした有機的な生活を志す。埼玉県小川町の霜里農場で研修し、2014年に小川町で独立。「そらつち農場」を始める。

写真家の眼 仲澤康治

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