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2017.05.19

イベント「マイ米田んぼ」のもみふり

「もみふり」。聞き慣れないかもしれませんが、お米の種まきのことです。

先日、講師として手伝っている、無農薬でお米を作る農業体験イベントで、
もみふり作業をしました。

盛況により募集は既に締め切っているのですが、
「小川町・しもざとマイ米田んぼ」というイベントです。

お米作りの一番最初の作業!
と思いがちですが、この作業の前に、種籾(たねもみ)を塩水で選別する「塩水選」という作業、種籾についているとげとげを機械で取り除く「のげとり」という作業や、苗土の準備があったりと色々行っています。

小川町の多くの有機農家で使われているのが、ポット苗箱。
普通の苗箱と違って一つ一つ区切られた穴があり、そこに種籾をまいていきます。

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(手前がポット苗箱で、奥が普通の苗箱)

これを使うと、田植えの時に一つ一つの穴に育った苗をそのまま抜き取って植えつけることができ、根を傷めることがないので、とても活着(根付いて生育すること)がいいのです。
除草剤を使わない有機稲作の場合は、雑草に勝てるように1日でも早くスムーズに根付かせ、
稲を成長させたいというのがあります。


今回のイベントでは、機械を使わず人海戦術で、一穴一穴に手でまいていきました。
手作業でやると時間はかかりますが、種籾や土の感触と対話している感じがあっていいですね。
苗箱への土詰め→鎮圧→種まき→覆土という4工程に分かれての作業でした。

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(鎮圧中:土を満杯に入れた後、種籾をまくスペースを作るために空の苗箱を上に乗せて足で踏みつけます。)

子ども達も熱心に鎮圧作業や種まき、覆土を手伝ってくれました!
50枚(50枚×448穴で合計22,400株!)のポット苗箱にみんなでまきました。

最後に出来た苗箱を田んぼに並べて完成!

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(苗箱を苗代に置いたところ)

一週間ほどで芽が出揃い、40~50日で田植えが出来る苗になります。
順調に育って、良い苗になってほしいと思います。

challenger

仲澤康治

仲澤康治(なかざわこうじ)
埼玉県 小川町

1984年茨城県生まれ。千葉大学園芸学部で学び、有機の農業法人に就職。原発事故を目の当たりにし、もう一歩踏み込んで農業を中心とした有機的な生活を志す。埼玉県小川町の霜里農場で研修し、2014年に小川町で独立。「そらつち農場」を始める。

写真家の眼 仲澤康治

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