2018.10.08
オーガニックライフスタイルEXPOを終えて
9月の21日、22日と2日間のオーガニックライフスタイルEXPOが無事に終わりました。東京での対面形式による野菜の販売や、来場者が2万人を超えるような規模での販売は初めてでした。南阿蘇村の小さなマルシェで野菜を売るのとは違い、次から次へとお客さんがやって来るEXPOは、まるでジェットコースターに乗っているような感覚でした。野菜の説明、お会計、宣伝、補充、などなど。助っ人がきてくれたので2人で対応できましたが、それでもいっぱいいっぱい。なんとか無事に乗り切れましたが、反省点も見つかりました。
反省点①:価格設定
東京での販売ということで1袋の容量を少なめにして値段をそのぶん下げました(東京は電車移動が多いため、カバンに入る大きさ、重さを意識)。容量を少なくしたことは良かったのですが、「安い=品質が悪い」と不安に思われるお客様(産地や無農薬なのかを何度も確認される)が多くいたのが驚きでした。売る場所の相場にあった価格設定も大事なのかもしれません。
反省点②:情報ツール
野菜の特徴の説明に力を入れて接客していましたが、大半のお客様は、野菜の特徴というよりも調理方法を知りたがっていました。その事を想定できていれば、レシピのバリエーションや調理写真を準備できていたし、それらを皆が見られるように展示しておけば一人一人に調理方法を説明する必要がなく、もっと接客に集中できたと思います。
輸送、梱包、陳列、などなど…、細かい反省点はたくさんあるのですが、全部書き出すと長くなりそうなので止めておきます。とにかく、今回のEXPOを通じて感じたことは、売る場所(地域)によって売り方を変える必要があるのかもしれないということです。場所が変われば、購入層も変わるし、求めている情報や、価値観も変わります。それに合わせた、品揃え、価格設定、展示方法、情報提供が必要になってくるのでしょう。
と、持って来た野菜の量が少なすぎて、完売後の2日目午後から暇を持て余し、他のブースをブラブラしながらこんな事を考えていた、ことぶき農園でした。
(1日目開始。周りの農家さんの野菜の量にビビって不安になる…)
(1日目途中。ジャガイモの在庫だけが心の拠り所になる…)
(2日目開始。追加の葉物と隠し球の人参到着。しかし、この時点でこれしか野菜の在庫がありません…)
村田寿政(むらたとしまさ)
熊本県 南阿蘇村
1982年福島県生まれ。東京でグラフィックデザイナーをしていたが、震災を機に農業を志す。看護師の妻と二人で有機農業の学校で学び、南阿蘇の椛嶌農園で研修後、2016年に「ことぶき農園」を開く。将来は種まきから種取りまで楽しみながら学べる、畑の寺子屋を開くのが夢。