2018.09.11
病気発生
朝晩がだいぶ涼しくなってきた南阿蘇村ですが、日中は相変わらずの暑さです。雨の方も、なかなか降ってくれず夏野菜もあまり調子がよくありません。特にピーマンは、ここ数日のうちに急にしおれて枯れていく株が見受けられるようになりました。日中に青い状態のまま急速にしおれたので、最初は「青枯病」を疑いましたが、株元に白いカビが付いていることから、どうやら「白絹病」のようです。「白絹病」が出たのは初めてのことだったので少し調べて見ました。
(突然枯れ出したピーマン)
(株元に白いカビ)
「白絹病」は6〜9月の雨が多い時期に多発します。排水不良の畑や、有機物が豊富な場合に出やすく、発病適温は25℃。菌核は土壌中で5〜6年生存し、伝染病となります。一度かかってしまうと治せません。
病気が出た圃場と照らし合わせると、思い当たる節がいくつかあります。今年は、雨自体は少ないですが、ピーマンの畝は黒マルチで覆われていて、畝間は全て防草シートを敷いています。少しの雨でも、通路に水が溜まりやすい状態でした。
また、一番の原因は、強風対策のために圃場を防風ネットとソルゴーでぐるりと囲んでしまったことではないかと思います。防風対策としては風を完全にシャットダウンしてくれて夏野菜を守ってくれましたが、それは逆に風通しが最悪ということでもあります。
今回は、風が強い場所での夏野菜作りということで強風対策を第一に考えて圃場作りをしましたが、それ以外にも風通し、排水、日当たりなどトータルに考えて圃場作りをしないといけませんね。
(防風ネットと防風用のソルゴー)
村田寿政(むらたとしまさ)
熊本県 南阿蘇村
1982年福島県生まれ。東京でグラフィックデザイナーをしていたが、震災を機に農業を志す。看護師の妻と二人で有機農業の学校で学び、南阿蘇の椛嶌農園で研修後、2016年に「ことぶき農園」を開く。将来は種まきから種取りまで楽しみながら学べる、畑の寺子屋を開くのが夢。