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2018.06.10

道具作り

九州では、5月28日に例年よりも早い梅雨入りの発表がありました。去年と比べると23日も早いそうです。梅雨に入ると、雨降り続きで畑作業が進みません。そういう日は屋内作業をするのですが、今年は作業に使う道具を作ることにしています。手作りすることでコストも抑えられ、使い勝手の良いものを作ることができます。

今年最初に作ったのは、「定植くん1号機」。
「誰でも簡単に定植ができると良いな」と思い、定植用の植え穴開けのために作った道具です。

育苗に使うセルトレイにモルタルを入れて型取りしているので、植え穴をセルトレイの穴と同じ形にできます。また、ストッパー(丸い透明の部分)が付いているので、深さもセルトレイの深さと一緒にできます。

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(「定植くん1号機」の作り方。まずはモルタルで型取り。)

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(ストッパーと持ち手となる棒を装着して完成。)

これなら誰でも簡単に、綺麗な植え穴をいくつも開け続けることができますし、その後は苗を植え穴に落とすだけなので、定植作業まで任せることができます。先端のセルトレイのパーツと持ち手となる棒は、ボルトで固定しているので取り外しができ、他の大きさのパーツに付け替えることもできます。(作ったパーツは72穴、128穴、200穴の3種類です。)

持ち手の棒をつければ立ったまま作業ができ、棒を取り外せばハンディータイプとしても使用できます。

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(使い方は、地面に刺していくだけ。)

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(セルトレイと同じ形の穴が開きます。)

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(セルトレイから出した苗を…)

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(開けた穴にスポッと入れるだけ!)

今は、ほぼ一人で農作業をしているので、作業の効率よりも綺麗な仕上がり、均一化に貢献している道具ですが、この先、妻やお手伝いの方が来たときにはこの道具が効果を十分に発揮すると思います。特に、自分しかできなかった(他の人に任せられなかった)仕事が、誰でもできるようになるので、同時進行で自分は別な作業ができます。

まだまだ、頭の中には作りたい道具はたくさんあるので、梅雨の時期などを有効利用して形にしていきたいです。

challenger

村田寿政

村田寿政(むらたとしまさ)
熊本県 南阿蘇村

1982年福島県生まれ。東京でグラフィックデザイナーをしていたが、震災を機に農業を志す。看護師の妻と二人で有機農業の学校で学び、南阿蘇の椛嶌農園で研修後、2016年に「ことぶき農園」を開く。将来は種まきから種取りまで楽しみながら学べる、畑の寺子屋を開くのが夢。

写真家の眼 村田 寿政

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