2018.07.26
大雨の爪痕
平成最悪の被害規模となった西日本豪雨の数日前、
北海道でも大雨の被害がありました。
特に被害が酷かった旭川市では、川の氾濫で田畑が冠水し、
被害面積は約1400ヘクタールにも上ると聞きます。
僕の住む上富良野町は、旭川市からほど近い場所なので、
心配してご連絡をくださった方もいましたが、
大きな被害はありませんでした。
それでも、一部の畑では大雨の影響が残っています。
人参畑では畝を分断するように土壌が流出しました。
緑肥を撒いている畑では川に向かって土砂崩れが起きました。
(雨水が流れて畝が分断された人参畑)
(沢に向かって土砂崩れを起こした緑肥畑)
今は、一緒に農業をしている伯父たちが重機を使って畑や農道の整備をしながら、
間もなく迎える収穫期の準備をしています。
大雨の爪痕が残る畑を見ていると、
良くも悪くも自然と隣り合わせに生きていることを実感します。
東京で会社員をしていた時は、
大雨が降っても最悪でも帰宅難民になるくらいで、
雨が過ぎてしまえば日常生活に戻ります。
でも、今は雨が過ぎてからが本当の勝負。
数年後まで影響が残ることもあれば、
農家を辞めざるを得ないこともあります。
自然がくれるのは恩恵ばかりではない。
そんな自然の厳しい顔を垣間見た気がします。
(じゃがいも畑は無事でした。綺麗な花が咲いています)
村上昭平(むらかみしょうへい)
北海道 上富良野町
1989年北海道生まれ。北海道大学経済学部卒業後、東京の外食企業やコンサルティング会社で働く。家業を継ぐと決めてから有機農業の学校に通い、2018年1月に家族が営む「農事組合法人一心生産組合」で就農。伯父、父、母、従兄や兄弟と共に大家族で働く。