2018.05.17
トマトと南瓜の育苗(いくびょう)
北海道はちょうどGWに桜が見頃を迎え、たくさんの観光客が訪れていました。
昨年はまだ会社員だったので暦通りの大型連休を楽しんでいましたが、
農家になった今年は休んでいられません!
畑の雪もほとんど融け、畑作も本格的に動き出しました。
今年は、じゃがいも、人参、大根、南瓜、トマト、スイートコーンを家族で分担して栽培します。
今、育苗用のビニールハウスではトマトと南瓜の苗を育てています。
トマトは加工用2品種を1万株、南瓜は1品種を1.5万株作付けする予定です。
育苗担当の伯母が言うには、毎年やっていても難しいのが「温度」と「湿度」の管理。
5月に入り暖かくなったとはいえ、外気温は日中15~20℃、
夜間は0〜5℃とまだまだ冷え込みます。
ハウス内温度を日中25~30℃、夜間は15℃前後に保つために、
ビニールを二重に張って気密性を高めています。
(二重に張ったビニールハウス。手前がトマトの苗、奥が南瓜の苗。)
しかし、気密性が高い分、日中は高温・多湿になりやすくなるため、
こまめに換気が必要になります。
また、冷たい外気に近い外側の苗の方が、内側の苗よりも発育が遅れてしまいます。
そのため、内側の苗と外側の苗を定期的に入れ替えて生育を揃えます。
(同じ日に播種した南瓜の苗。左がハウス外側、右がハウス内側で育てたもの。)
昨年通っていた農業学校では、最先端の水耕栽培施設でトマトを作る先生のもとで学んでいたので、あの素晴らしい環境が本当に羨ましく感じます…。
でも、伯母の丁寧な管理のおかげでトマトも南瓜も丈夫な苗が育ち、まもなく畑に定植します!今年も美味しい実がたくさんできますように!
(生育が揃ってきたトマトの苗。もうすぐ畑にお引越し!)
村上昭平(むらかみしょうへい)
北海道 上富良野町
1989年北海道生まれ。北海道大学経済学部卒業後、東京の外食企業やコンサルティング会社で働く。家業を継ぐと決めてから有機農業の学校に通い、2018年1月に家族が営む「農事組合法人一心生産組合」で就農。伯父、父、母、従兄や兄弟と共に大家族で働く。