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2018.04.25

北海道も春の準備がスタート!

北海道もずいぶんと春らしくなってきました。
上富良野町は標高が高いのでまだ畑にも雪は残っていますが、
農作業は春の準備を始めています。

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(奥に見える畑の雪解けはもう少し時間がかかりそう…)

畑作では機械整備をしたり、ハウスのビニールを張ったり、
5月中旬の作付けに向けて準備をしていますが、僕は今、豚舎の仕事を担当しています。

この時期の豚舎の一番の大仕事は「床(とこ)出し」です。

うちの養豚の肥育舎(生後約10週から出荷するまで飼育する豚舎)では、
「発酵床(はっこうどこ)」という方法を採用しています。
近くの堆肥場で豚糞に籾殻やオガ屑を混ぜて発酵させて作った堆肥を、
豚の下に敷くことで、豚の糞尿が分解されて堆肥化されるという仕組みです。
発酵床だと、糞尿を処分する手間が省け、廃棄をしないので環境汚染も防ぐことができます。

堆肥を敷いてから時間が経ってしまうと発酵が進まなくなるため、
新しい堆肥と定期的(目安は4〜6ヶ月毎)に入れ替えます。
敷材として使われた古い堆肥は、畑の堆肥として再利用することができます。

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(新しい堆肥は温度が高いので湯気があがります)

この入れ替え作業を「床出し」と呼んでいます。
大まかな作業はタイヤショベルで行い、残りは全て手作業で行います。
ずっしりと重い堆肥をスコップで延々と掻き出していくのですが、これが本当に大変で…。
まだ身体が慣れていない僕は、筋肉痛と腱鞘炎に悩まされました。

一緒にやっている兄と弟がほとんどの作業をやってくれたおかげで、
全ての部屋の床出しが間もなく終わります。
一息ついているヒマはないのですが、大仕事の終わりが見えてきて一安心です。

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(仕上げに籾殻やオガ屑を全体に撒いて完成です)

challenger

村上昭平

村上昭平(むらかみしょうへい)
北海道 上富良野町

1989年北海道生まれ。北海道大学経済学部卒業後、東京の外食企業やコンサルティング会社で働く。家業を継ぐと決めてから有機農業の学校に通い、2018年1月に家族が営む「農事組合法人一心生産組合」で就農。伯父、父、母、従兄や兄弟と共に大家族で働く。

写真家の眼 村上 昭平

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