2020.07.19
露地栽培の宿命 梅雨の仕事
今年も豪雨により九州をはじめ各地で沢山の被害が出ていますね。
被災された方々には心からお見舞い申し上げます。
僕たちの住む岐阜県も被害が多く 隣町では土砂崩れが多発し
復旧の目途が立たない通行止めの道が何本もありますが、
幸い僕たちの町や畑は大きな被害がでておりません。
僕らは自然の力を活かし信じる 自然栽培という方法を選択していますが、
綺麗ごとだけではなく、このような大雨、長雨にも毎年向き合っていかなければなりません。
ちょうど2年前も豪雨が僕らの町に来てその時は畑のある集落でも土砂崩れが多発して
畑の中もしばらく水が抜けない状況でした。
その後1ヶ月、一度も雨が降らず日照りが続く気候で植物たちがかなり弱ってしまい、
収量がかなり落ち込んでしまったトラウマがあります。
今回もその時のことが頭をよぎりましたが、その経験があったから
豪雨の時、畑のどこから水が湧いて どこから排水をするのがベストか
水はけの一番いい畑 水持ちが良い畑がどこなのかを、知ることができました。
今回は2年前ほどの雨量ではないですが、過去の経験を踏まえて作付計画を立てられたので
農作物への被害は最小に抑えているのではないかと思っています。
メディアでは異常気象や記録的な豪雨という表現を多用します。
先人たちの知恵や風習も尊重しながらも
今の時代、今の気候を畑でダイレクトに感じながら 最善の選択ができるように柔軟な考えで
これからの野菜つくり、農業を見つめ直し向き合っていきたいと思います。
ようやく待ちに待った収穫期が始まったばかり。
何とか無事に短く濃い収穫期を終えることができるように12月まで駆け抜けていきます。
どうぞこれ以上被害が拡大されませんように切に願います。
現在の収穫している野菜や畑の様子です。
ソヤ畦畑(うねはた) 森本悠己
facebook:@soya.unehata
instagram:SoyaUnehata
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森本悠己(もりもとゆうき)
ソヤ畦畑(うねはた)
岐阜県 飛騨市
1985年岐阜県生まれ。東日本大震災を契機に生き方を考え直し、食の分野で故郷の資源を活かせる仕事に就こうと決意。「土地の個性」「土の力」を最大限に活かして素材を輝かせる自然栽培に活路を見出し、2017年4月「ソヤ畦畑(うねはた)」を開く。自家採種や固定種・在来作物の栽培を通じて、野生味あふれる美味しさ、美しさ、楽しさ、種や命の儚さを表現していきたいと語る。