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2020.04.15

春分 新規就農4年目 初心

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岐阜県飛騨市 

四方を山で囲まれた土地が僕の故郷であり、現在、野菜つくりをしている仕事のフィールドです。幼少期から食に関することに関心が強く、『将来は故郷で食にかかわる仕事を作りたい!』という漠然とした夢を抱えながら、高校卒業後は母親が喫茶店を営んでいることもありパティシエの道に。職人肌ではないことを悟り早くに断念。その後農業をはじめるまでは10年間素材にこだわった飲食店で勤務。有機農家さんから直接届く獲れたてピカピカのお野菜や、その日水揚げされたばかりの生きた魚たちに触れ、調味料も製造している蔵元へ赴いたり。食を通して美味しさや感動、楽しさを感じ、それを料理や接客を通して伝えることへのやりがいを感じていました。


農家になる転機は2011年『東日本大震災』。結婚したばかりで妻のお腹の中には新しい命が宿っていました。当たり前の日常が明日には当たり前ではなくなる不安と危機感に襲われ、『自分たちの食は自分たちで作り出す!』という決意とともに就農を決意。10年間お世話になった会社とも従業員ではなく生産者として繋がりたいと思いました。

飲食店に喜ばれ、故郷の土地の力を生かし、自分の経験や特性を生かす農業を目指すため、『自然栽培』『多品目』『在来作物・固定種の自家採種』にこだわり、『直接料理される方にお届けしたい』という思いで始め今年で4年目。雪深い飛騨は4月から12月までしか畑に出られません。冬は畑から離れるので、感覚も鈍りがちです。毎年春分が農家の新年!今年は美味しい野菜つくりはもちろんですが、畑の環境全体を感じていただけるように山の木々や野草を使った芳香蒸留水(エッセンシャルウォーター)の製造販売や、母親の喫茶店を活用した農園ランチ企画を定期的に開催することにチャレンジしていきます。『美味しい』『楽しい』とお客様に喜んでいただける必要とされる農家を目指して今年も一年はじまります!

ソヤ畦畑(うねはた) 森本悠己
facebook:@soya.unehata
instagram:SoyaUnehata

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(毎年農業カレンダーとして使っている『地球暦』。畑のミクロの世界に思いをはせ、時には空からマクロの視点で考えることができるツールとして使っています)

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森本悠己

森本悠己(もりもとゆうき)
ソヤ畦畑(うねはた)
岐阜県 飛騨市

1985年岐阜県生まれ。東日本大震災を契機に生き方を考え直し、食の分野で故郷の資源を活かせる仕事に就こうと決意。「土地の個性」「土の力」を最大限に活かして素材を輝かせる自然栽培に活路を見出し、2017年4月「ソヤ畦畑(うねはた)」を開く。自家採種や固定種・在来作物の栽培を通じて、野生味あふれる美味しさ、美しさ、楽しさ、種や命の儚さを表現していきたいと語る。

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