2015.11.13
わが町「松代町」を暮らしやすい町に
私は神奈川県横浜市の出身ですが、
長野市松代町へIターンし農業を始めて約1年半が経ちました。
農業をするということはこの町に永住すること。
つまり、一生この町を拠点として生活する覚悟をもって移住しました。
長野市松代町は、三方が山に囲まれ、北側には千曲川が流れている水と緑の豊かな町です。
周辺各地には大室古墳群や東条古墳群が点在し、荘園時代の名残である西条東条の地名が
今日に伝わっています。戦国時代には、武田信玄が山本勘助に命じて作らせた海津城があり
川中島合戦の舞台となったところです。
こんな史跡と自然の残る素晴らしい町ではありますが、数年前に通勤通学に使われる唯一の電車が廃線となり、町民の交流の場である「松代駅」はその役割を終えています。
そんな中、地域住民のリアルなコミュニケーションの場をつくりたいという思いで、
わが町の一人の若者が『ホンダナ』という構想を思い描きました。
その内容に共感した私も含め数名で、この『ホンダナ』を形にすべく、
プロジェクトを立ち上げました。
『ホンダナ』とは、
本の提供者の分身(人生を表す本)を、30㎝×30㎝のキューブの中に並べ、
本を通じてコミュニケーションを目的とする、今までにない全く新しい形の図書スペースです。
簡単に言ってしまうと図書館に近いものですが、その利用方法と目的は全く異なり、
『ホンダナ』は本の提供者の分身(人生を表す本)を通じて、その人の人生を想像し、
その人の経験したことを、自分の未来と重ねて、自分の進むべき道のヒントにしたり、
お互いの経験を活かして、ともに新しい活動を行うきっかけとすることができます。
そのコミュニケーションの結果、地域住民がともに成長する機会を提供するものです。
9月中旬から約1か月限定ですが、町にある市の指定文化施設「寺町商家」という
場所の1室をレンタルして、公開させていただきました。
その間、出張でイベントに参加したり、『ホンダナ』プロジェクトのフェイスブックページを立ち上げ、動画配信も開始しました。
『ホンダナ』プロジェクトと銘打った、この企画。
メンバーそれぞれが仕事の合間を見つけながら運営していますので、
まだまだ自分たちの目指す理想のカタチには程遠いですが、
いつか、我々の町のみならず、他の地域にまで進出する可能性があると、
皆でワクワクしながら活動中です。
自分の仕事だけではなく、様々な活動を通じて
地域社会に笑顔あふれる社会の循環を提供できたらいいと思います。
こちらも合わせて応援いただけると幸いです。
「野菜」も「人」も笑顔に!
宮﨑康介(みやざきこうすけ)
長野県 長野市
「食べる・知る・触れる」農業に挑戦中。飲食業界にて勤務後、「農」と「食」で人を笑顔にするべく、昨年就農。1975年生まれ神奈川県出身。