2015.09.09
積み上げてきた価値
盆が過ぎたあたりから、
長野市松代町は秋の訪れを感じる涼しい気候となってきました。
日中こそ30度越えではありますが、夕方以降の気温が25℃以下となり
とても快適に寝ることができるようになりました。
それに伴って、夏野菜たちも勢いが止まり、収穫できるものも減少傾向。
ここからは秋野菜の種まきラッシュ。
夏野菜の片づけをしながら、主に根菜類と葉物野菜を育てていきます。
私の仕事は農業です。
農業は主に野菜を育てることが仕事の中心ですが、その仕事を継続していくためには、当たり前ですが計画を立てて、状況を数字で把握しながら日々経営を行っています。つまり、おいしい野菜を育て、お客様に喜んでいただくためには、
その裏側で、栽培技術だけではなく、しっかりとした計画と経費管理が重要です。
おいしい野菜を作っても、その野菜たちをお金に換えることができないと
継続して野菜を作り続けることができません。
ただし、市場出荷などして単にお金になればいいというものではなく
それぞれの販路は私の野菜を必要としてくれるお客様の手に届けられるのが理想で、
できる限りそうなるようなお取引をさせていただいています。
そんな中で私の野菜たちは、主に「個人宅配」「直売所」「八百屋」「飲食店」という手段でお客様の手に渡り、その対価としてお金をいただき、
次の野菜たちを育てるという循環になります。
(東京で私の野菜を販売してくれる、八百屋「つばくろ」さん)
これまでの仕事や活動でお付き合いのあった方たちが、
今の私の農業や想いに共感してくれて、個人のお客さんや、
八百屋、飲食店、流通の方たちなど、色々な人を紹介してくれます。
その人達とも意気投合して、またつながりが始まるという形も多く、
ありがたいことに、これまでの自分の活動が活きて、
人が人を呼ぶような形でつながりが広がっていきます。
(畑に野菜をとりに来てくれた近所に住む友人)
私の農業経営には理想があります。「野菜も人も笑顔にしたい―」。
農業という仕事を通じて関わる人の笑顔に少しでも貢献したい。
そのためには、まごころ込めて育てた大切な野菜たちを大切に扱っていただける方の元へ託したい。その理想を追求した中で、今のお取引があります。
百姓としてはまだ1年4か月の新米ですが、人間としては40年の歴史と人間関係があり、これが私の武器なのだと今改めて実感しています。
自分一人では何もできませんが、たくさんの想いに共感してくれる方が
支えてくれるおかげで、こんな未熟な私でも夢を追いかけることができています。
これからもっともっと努力して、
多くの方に「ありがとう」を返していけるように頑張ります。
「野菜」も「人」も笑顔に!
宮﨑康介(みやざきこうすけ)
長野県 長野市
「食べる・知る・触れる」農業に挑戦中。飲食業界にて勤務後、「農」と「食」で人を笑顔にするべく、昨年就農。1975年生まれ神奈川県出身。