2021.12.17
生分解マルチの活用と、豆の防寒対策
早いものでもう年末!10月から始まった玉ねぎの植え付けも終了して、一番初めに定植した玉ねぎ達がどんどん成長してきました。昨年は暖冬の影響で、年始早々出荷をしていましたが、今年はややゆっくりめ。順調にいけば、来月中旬には出荷出来る見込みです。
玉ねぎは今年3反分を定植しましたが、在留期間の長い品種の玉ねぎは「生分解マルチ」を使用しています。生分解マルチとは、土壌中の微生物の力によって分解されるマルチのことです。一般的なマルチに比べて2倍ほどコストはかかりますが、使用後ロータリーでそのまま鋤きこむことが出来、回収する労力や廃棄処理の負担を軽減してくれるので、私達のように少ない労働力で営む農家にとっては重宝する農業資材です。
(来月葉付き玉ねぎとしての出荷を待つ玉ねぎ達)
うちの冬の農作業の定番といえば、「豆の防寒対策」です。当園では、春の玉ねぎがメインなので、その玉ねぎと同梱できるスナップエンドウや、実えんどうにも力を入れています。今年はそれぞれ300株ほど定植しました。定植と同時に支柱を立てて、霜に弱い豆の苗を守るために防寒防風対策をしていきます。
(毎年自家採種しているお豆さん)
(霜や強風から苗を守るために稲わらで防寒対策)
通常ならば移植を嫌う豆は直蒔きが基本ですが、うちは年中カラスの兄弟が畑をウロウロしていて、豆を食べられたりいたずらされる被害があるため、面倒ではありますが苗で定植しています。
そして、淡路島は風が強いですからね。定植したての苗が強風で折れたり、ある程度育っている苗が霜にやられるとあっという間に枯れてしまうため、過保護ではありますが、こうして稲わらを固定して守っています。この対策を終えると、お豆さんは春の収穫までほぼ放任のため、もう年末だな~という空気感になるんです。
(豆の圃場は防風ネットでぐるりと囲んでいる)
(配合室に詰め込まれた4トンのくず米)
そして、養鶏では、1年間で必要な鶏のくず米、古米約4トンを年内中に淡路島島内で確保することが出来ました。自家配合飼料のベースがお米になるので、足りないと死活問題!とりあえずコッコ達のご飯を1年分確保出来たので、ホッと一息です。平飼い養鶏の規模としては、私達はとても小さい規模で全然大した量ではないのですが、こうして見るとかなり食べてるんだなぁと改めて思いますね。
今週末には、いよいよ新しい初生雛(しょせいびな:卵から出てきたばかりの鶏のひな)がやってくるので、しっかり育雛準備して迎えます!
島ノ環ファーム
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Instagram @shimanowa.farm
農園ブログ https://shimanowa-farm.com
三崎咲(みさきさき)
島ノ環ファーム
兵庫県 洲本市
1988年東京都生まれ。農大卒業後、スイスの農家⺠宿で働き、有畜複合農業を学ぶ。淡路島へ移住後、2018年7月、夫と共に「島ノ環ファーム」を開き、念願の就農を果たす。「平飼いたまご」の養鶏と、その鶏糞や地域の竹や落ち葉といった資材を活用した無農薬・露地野菜を生産。島の名産でもある玉ねぎをメインとして15品目ほどを栽培し、「小さく地域で循環する有畜複合農業」を目指す。