2021.10.01
無農薬玉ねぎの苗作り~台風期間の育苗編~
9月22日、段階的に種まきをしている3反分の種(ポット苗9万粒)のうち8割の種まきが終了。苗床に移した種達は播種から1週間で発芽します。毎回この発芽チェックが緊張の一瞬なんです。よいしょー!と、お尻を持ち上げるように発芽する姿はいつも可愛いなぁとほっこりすると同時に今年は発芽率が良くてホッと一安心。
(発芽が揃ったらコモを外すタイミング!発芽が揃ってない状態で外すと乾燥して発芽率が極端に落ちる)
玉ねぎの育苗期間は、台風と秋の長雨時期と重なります。玉ねぎの苗を守りながら、定植用の圃場作りをするために、常に天気予報と雨雲レーダーをチェック!発芽を確認しコモを外した後は、発酵竹チップともみ殻を撒いて乾燥と雨による表土流出を防いでいます。
(発酵竹チップを表層撒きした様子)
(苗床に常に設置している不織布と防風ネット)
台風前日、写真の様に不織布と防風ネットを設置して苗を強風雨から守ります。私達は、たまたま苗床が敷地内にあるため、毎朝の水やりや、「台風が来るぞ!これからゲリラ豪雨だ!」となってもすぐ対処出来るのでこの点は良かったですね。
(約1反分の秋じゃが圃場。長雨を乗り越え無事発芽!)
玉ねぎの育苗期間と同時に、この時期は秋じゃがの定植があります。今年は面積を増やして、春植え用の種芋を充実させるつもりです。秋じゃがは、北海道がベースになり価格は低いですが、春じゃが(6月以降)は九州地方が出てくる一方、比較的重宝され需要が上がり、当園のメイン商品である玉ねぎと同梱しやすい為、今後は春じゃがを強化していく予定です。
このじゃが芋は、「俵むらさき」という春秋連作している固定種で当園では欠かせないお野菜のひとつ。この品種は、多少水はけの悪い土地でもしっかり結果を残してくれる優秀な品種なので重宝していますが、長雨の影響で腐ってしまわないか心配していました。長雨後の晴れ間には無事芽を出していたのでこちらも一安心。
毎年のことですが、玉ねぎもじゃが芋も芽が出るまでが本当に気をもむ期間ですね。
(援農に来てくれたご夫婦と共に玉ねぎの種まきをしました。)
さて、先日嬉しいことがあったのでご報告!去年当園の収穫体験イベントに参加した若いご夫婦が、淡路島での移住就農を検討しているという報告をしに来てくれました。イベントを通して、若い方に農業を職業の選択肢のひとつとして考えてもらえたのは、今後移住就農者を増やしたい!と思っている身として、必要な人に農業の魅力を発信出来て良かったと思ってます。自分たちの営農を安定させ、中山間地の営農モデルとなることで、いずれ早い段階で研修生の受け入れも検討していきたいです。
島ノ環ファーム
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農園ブログ https://shimanowa-farm.com
三崎咲(みさきさき)
島ノ環ファーム
兵庫県 洲本市
1988年東京都生まれ。農大卒業後、スイスの農家⺠宿で働き、有畜複合農業を学ぶ。淡路島へ移住後、2018年7月、夫と共に「島ノ環ファーム」を開き、念願の就農を果たす。「平飼いたまご」の養鶏と、その鶏糞や地域の竹や落ち葉といった資材を活用した無農薬・露地野菜を生産。島の名産でもある玉ねぎをメインとして15品目ほどを栽培し、「小さく地域で循環する有畜複合農業」を目指す。