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2021.08.26

小さな養鶏だからこそ、ニッチな分野をより深く。

まずは、先の各地豪雨で被害を受けた方々にお見舞い申し上げます。こうした異常気象は、もはや元の健全だった気象に戻ることは不可能なところまで来ていると、厳しすぎる地球の現実として受け止めざるを得ず、愕然とします。農家として、人として、この常態化する異常気象とどう向き合い生きていくのか。この小さな集落で、毎年考えさせられる夏です。

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(玉ねぎの太陽熱マルチも剥がされる事なく一安心。雑草抑制の為畝間に竹チップを敷く)

幸いにも、淡路島は前線の影響が少なく畑も無事でした。鶏は雨風をしのげる小屋の高い場所に避難しているので、強風雨の時でも至って普通に過ごしています。廃材やビニールパイプで鶏舎を建てる人もいますが、強風で吹っ飛んでいる小屋も何度か見たので、台風も考慮しつつ30年はもつよう、しっかりした土台と屋根を張った木造建築にしています。

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(昨年夏に建設した新鶏舎。天敵イタチの侵入防止の為、ブロック2段積みしている土台)

雨の降った翌日は、ミミズが活発に動き草も旺盛なので鶏たちが喜んでついばむ姿はとても可愛いです。(但し、鳥インフルエンザが流行る冬の期間は一切外出させていません)当園では日常的ですが、日本の畜産では珍しい光景かもしれません。一日一万回地面をつつく習性のある鶏。一生懸命地面をつつくこと、土壌中のミネラルや小さな虫、微生物を体内に取り込む事も、大切な鶏の日常で健全な身体作りと考えています。

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(広々した運動場。十分に遊んで食べると満足して自然と小屋に戻る)

平飼い養鶏を始めて2年5カ月。当初は、どれだけの需要があるか不明だったので30羽の少数から飼い始めましたが、現在は青い卵を産むアロウカナと、岡崎おうはんが100羽に増え、今年の冬には新しい小屋を増設予定です。

養鶏としてはかなり少ない羽数ですが、島内に潜在的な需要がかなりあること、島外から通販で送料をかけてでも安全な卵を購入したい層が一定数いることを知り、まだ日本では5%に満たないニッチな平飼い養鶏を、今の段階でより深く専門的に行う意義はかなりあると考えています。今後、日本でも世界で広がるアニマルウェルフェア(家畜動物福祉)の概念が浸透していくと予測するので、安定的に供給出来るよう少しずつ羽数を増やしていくつもりです。

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(小売店や直売所では4個や6個パックが手に取りやすく動きがよい)

赤玉たまごは、直売価格で一つ80円の高価格帯を攻めていますが、生育環境や自家配合飼料など生産者自らこだわりを伝えられるSNSをフル活用し、個人のお客さんとも強いパイプで繋がることが出来ました。今後、小さな養鶏家だからこそより強い個性を確立したいので、新しい鶏種にも色々チャレンジしてみたいと考察中!


島ノ環ファーム
FB @shimanowa.awajishima
Instagram @shimanowa.farm
農園ブログ https://shimanowa-farm.com

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三崎咲

三崎咲(みさきさき)
島ノ環ファーム
兵庫県 洲本市

1988年東京都生まれ。農大卒業後、スイスの農家⺠宿で働き、有畜複合農業を学ぶ。淡路島へ移住後、2018年7月、夫と共に「島ノ環ファーム」を開き、念願の就農を果たす。「平飼いたまご」の養鶏と、その鶏糞や地域の竹や落ち葉といった資材を活用した無農薬・露地野菜を生産。島の名産でもある玉ねぎをメインとして15品目ほどを栽培し、「小さく地域で循環する有畜複合農業」を目指す。

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