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2021.07.29

平飼い養鶏と夏野菜栽培

蒸し暑い夏。最近は、夫婦どちらかが子供を見る代わりにどちらかが朝の草刈や収穫を済ませ、午前中に鶏の世話と収穫。午後に出荷作業、夕方に再び鶏の世話や作業というルーティンです。鶏の世話はエサと水を与え、卵を採ります。自家配合飼料は5日に1回ほどのペースで仕込みます。
「養鶏もやって大変でしょ」とよく言われますが、基本的にエサやりだけで、勝手に育つ丈夫な子達なのでそこまで大変と感じたことはありません。ただ、鶏は暑さには弱く夏バテするので、お水はこまめにチェック。暑いと水を沢山飲むため、夏のたまごは白身がサラッとして食べやすく、逆に真冬は水を飲まなくなるので濃厚な黄身の味わいを堪能できます。
最近は、熟れたトマトや大きくなり過ぎたズッキーニなどを与えて、モリモリ食べてます。こういう季節や食べているものがダイレクトに卵に反映されるので、平飼い養鶏ならではの楽しみと言えますね。

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(うちの鶏はデビーク(嘴(くちばし)切り)をしてないので鋭い嘴でどんどん突いてます!)

7月は夏野菜の収穫真っ只中。今年は露地栽培トマトの成長が著しく、今までで一番の収量となりました。今年から肥料設計や追肥のタイミング、今までの畝や支柱の立て方を一から見直し、何より天候に恵まれたお陰でかなり実付きが良いです。昨年と比較して食味も向上したとの好評を頂きました。

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(自家採種3年目のサンマルツァーノ・レドルタはかなりの重量で肉厚。オリジナルトマト缶にしたり、飲食店へ卸しています)

トマトの露地栽培は、天候次第で、ある意味賭けに近いものでもありますが、毎年種継ぎしている大切な種なので少しずつこの土地に順応してほしいもの。
この良い出来のシーズンは、何がこうさせたのか?土の状態、気候、周りの植生、施肥のタイミングなど手掛かりになることをしっかり記録データ化して来年以降の作付に反映させていきたいと思います。

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(固定種の島オクラと白オクラの畑。朝夕の収穫必須)

夏の野菜は大雨や台風の影響を受けやすいですが、養鶏は天候に左右されず毎日たまごを産むため安定的に収入を得ることが出来る利点があります。また、たまごは消費期限が1カ月近くあるため、万が一災害が起きた場合にも周りに配れたり、いざという時には潰して食べることが出来るポテンシャルを秘めているので、小規模で始める畜産には平飼い養鶏をお勧めします。

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(最近のたまごと野菜セット。個人さんに年間契約で野菜が出来次第配送する前払い定期便)

今月末にかけては、もう玉ねぎの苗床と圃場準備に突入です。あっという間!!台風シーズンと重なるので天候とにらめっこしながら進めていきます。


島ノ環ファーム
FB @shimanowa.awajishima
Instagram @shimanowa.farm
農園ブログ https://shimanowa-farm.com

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三崎咲

三崎咲(みさきさき)
島ノ環ファーム
兵庫県 洲本市

1988年東京都生まれ。農大卒業後、スイスの農家⺠宿で働き、有畜複合農業を学ぶ。淡路島へ移住後、2018年7月、夫と共に「島ノ環ファーム」を開き、念願の就農を果たす。「平飼いたまご」の養鶏と、その鶏糞や地域の竹や落ち葉といった資材を活用した無農薬・露地野菜を生産。島の名産でもある玉ねぎをメインとして15品目ほどを栽培し、「小さく地域で循環する有畜複合農業」を目指す。

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