2020.04.15
圃場へ出かけよう。何を感じ、考え、行動するか。就農1年目の春。
はじめまして。
今年4月に愛媛県松山市の端っこで農家としての第一歩を踏み出し始めた松崎悠生です。
先祖代々受け継がれてきた農地で、その土地の風土に合った季節野菜や伝統野菜を栽培し、農にまつわる様々なモノゴトを次世代に繋げていけるような活動をしていこうと考えています。
祖父は米と麦、裏作で数種類の野菜を。農地を引き継いだ父は、兼業農家としてお米と家庭菜園規模で野菜を作っていましたので、幼い頃から農業は常に身近に感じてはいたのですが、自分が農地を引き継ぐのはまだまだ先の話だなと思っていました。
しかし、近年の実家周辺の景色の変わりよう。宅地化が進み、農作業者は高齢化、年を追うごとに辛そうに農作業にあたる両親の姿を目の当たりにし、このままではこの町内から農業は消えさり、農という言葉は過去のものになると思った瞬間に寂しさと危機感を覚えました。
正直なところ、農地を引き継ぐこと自体をプレッシャーとして感じていた自分でしたが、農業を本業にしたら良いのでは?と思いついた瞬間に一気に未来が開けていく感覚がしたのを今でもはっきりとおぼえています。
そこからの行動は早く、就農するにあたり農業に関する知識・技術・経験が必要と考え、地元愛媛の有機農業法人で研修生として有機農法を学びました。幸運なことに農業は自分の性に合っていたようでどんどんのめり込んでいきました。しかし、自分が就農する場所や自然環境に適した「生きた農の知識と技術」がもっと深いレベルで必要だと感じ2018年末に退職。
2019年の1年間は慣行・有機・自然栽培問わず、そこに学びがあると感じたら農家さんの畑を訪問したり勉強会に飛び込み参加、そしてその経験を自身の就農予定の畑で実験・実践の日々でした。
幸いなことに、自分の周りにはお手本になる人々、先人が沢山います。自然そのものが教えてくれることもたくさんあります。
このブログでは、まだまだ未熟な新米農家が、楽しみながらあれこれと知り得た知識と技術と根性を用いて試行錯誤していく様子をありのままお届けできればと考えています。
どうぞ一年間よろしくお願いいたします!
松﨑悠生(まつざきゆうき)
ドとソとミ
愛媛県 松山市
1980年愛媛県生まれ。グラフィックデザイナーとして活動していたが、松山の地で先祖代々受け継がれてきた農地を自分の代で絶やすことなく継承したいと考え就農を決意。有機農業生産法人に勤務後、農業の理解を深めるべく日本各地を来訪。2020年4月に独立就農し「ドとソとミ」を開く。安心できる地元の資材を用いた無農薬・無化学肥料の循環型有機農法で育てた旬の野菜を旬の時期に届けたいと意気込む。