SHARE THE LOVE

2018.08.31

西瓜が繋げてくれたもの

全国津々浦々暑い日が続きますね。異常気象が毎年常態化しているように思います。これから起こりうる様々なリスクに備えて、「ハウス栽培をもう少し増やして行くか?」「品種を見直すべきか?」日々自問自答はつきません。秋野菜の種まきにも毎日水やりが必要で、暑い上に労力は2倍必要で正直に言ってかなり疲れてきています。

そんな中、菜園の稼ぎ頭である西瓜は、生育初期にはアブラムシが発生したりと様々なトラブルを巻き起こしたのですが、最終的にはとても糖度の高い良い実をつけてくれて、無事全量出荷を終える事ができました。食べて下さったお客様から感謝の手紙を頂いたり、販売して下さっている八百屋さんからは、「一度買った方が何度も来てくれた」とおっしゃっていただきました。

自分の菜園を始めて2年になりますが、私のしている仕事が、まだ顔も見ぬ人々に届いていると感じたのは初めてで、農家冥利に尽きるとはこの事だと知り、嬉しくて涙が出そうになりました。

今年は、近所の方にもよく声をかけて頂き、畑にもおばあちゃんが西瓜を買いに来てくれました。「仏壇に供える西瓜が、今年は皆枯れてしもうたんや、あんたのところの分けてんか」って言ってわざわざ私の所の西瓜を買いに来てくれるのは、皆心配をしてくれているのでしょうね。

手がかかる西瓜ですが、今年西瓜が繋いでくれたご縁は計り知れないと思います。ありがとう。

matsumoto9-1

(西瓜収穫の最盛期、写真家・公文健太郎さんの撮影がありました。今後写真家の眼で公開されるのでお楽しみに)

challenger

松本真実

松本真実(まつもとまみ)
滋賀県 東近江市

1981年生まれ。大学院卒業後、分析機器の会社で研究職につく。会社員時代から在来種の野菜に興味を持ち研究調査に同行。さまざまな農家と出会って就農を決意する。三重の有機農業法人に2年間勤務した後、2016年、滋賀県東近江市で、菜園「野菜と旅する」を開く。

写真家の眼 松本 真実

過去の記事を読む

BACK TO TOP