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2018.07.05

蜜蜂のこと

私の菜園で、ある問題が発生しました。

私の菜園では、西瓜、南瓜、まくわ瓜と、蜜蜂が受粉を助けてくれて実を結ぶ野菜を主力に作っているのに、今年は春先からさっぱり蜜蜂に遭遇しないのです。苦渋の選択で、今年は交配用西洋蜜蜂(2000匹)の巣箱を導入しました。因みに一箱1万5千円(汗)。でもこれで一安心と思ったのです。

ところが巣箱設置後、元気に飛び出した蜂たちは、農園の野菜に見向きもせず、どこか遠くに花粉集めに向かっているのです。帰ってくる蜂たちは、皆、腰に大きな花粉団子をぶら下げてきます。意気揚々と働いているものの、私の菜園の野菜は実をつけないままです。

なるほど、今年は蜂の絶対数が少ないと思っていたのですが、どうやら近くに強い密源が咲いている事が原因で、菜園の野菜には興味を示していなかったみたいなのです。しかたなく元気に飛び回る蜂をしり目に、早朝1つ1つ雄花を摘んで私が手受粉させる日々なのです。

しかし、蜜蜂って本当に大切ですね。ネオニコチノイド系農薬と蜜蜂の減少の関係性は議論をよんでおりますが(蜜蜂はこの農薬で方向感覚を失くし、巣に帰れなくなると言われています)、リン系農薬(ネオニコチノイド系以前に使用されていた従来の農薬)も含めた神経毒系の農薬は慣行農家にも慎重に使って欲しいなって思います(一般的な西瓜の栽培は、特に農薬の使用量も多いですから)。

私の菜園でも、養蜂がしたいと思った出来事でした。

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(蜂に西瓜の花粉を試食提供中。6月後半になり、少しは西瓜にも飛び始めました)

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松本真実

松本真実(まつもとまみ)
滋賀県 東近江市

1981年生まれ。大学院卒業後、分析機器の会社で研究職につく。会社員時代から在来種の野菜に興味を持ち研究調査に同行。さまざまな農家と出会って就農を決意する。三重の有機農業法人に2年間勤務した後、2016年、滋賀県東近江市で、菜園「野菜と旅する」を開く。

写真家の眼 松本 真実

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