SHARE THE LOVE

2018.05.02

農作業小屋

関西も30度近くまで気温があがる日が続き、苗が「早く植えてくれ」とせっついてきます。寒暖の差に体もびっくりですよ。昼間は工夫して涼をとりたいものですね。

実はこの春、菜園に悲願の農作業小屋が出来ました。ただの農業用パイプハウスに白い屋根を付けたもの、と言えばそれまでなのですが、ここ1カ月毎日ニヤニヤ出来るぐらい嬉しいものです。というのも、僻地にある私の菜園は3tトラックが侵入出来ず、開園当初譲ってもらう事が決まっていたユニットハウス(プレハブ式の簡易ハウス)が設置できなかったりと、次々笑えるような「想定外」が降りかかり、農具をしまう場所さえ確保できずにいたのです。独立する時、私を心配した農家の先輩から「作業小屋大事だよ、考えてる?」と再三言われた事が身に沁みて思い起こされます。

思えば当然の事なのですが、農地選びはとても大切です。土は良い方が良い、電気を使うなら電線が来ている方が良い、年中潤沢で綺麗な水が使えればそりゃ素敵だ、移住するなら家だって必要だ…。
私は、農地探しに1年近い時間を費やしながら、いまもなおこの全ての課題に四苦八苦しております。それでも、この新緑の季節に畑に風が吹き抜ける時、この場所が好きだなって感じます。今年の冬は井戸掘りに挑戦して水問題を解決しよう。きっと水が来た時、2カ月ぐらいニヤニヤできるに違いありません。

matsumoto02-1

(ハウス建てこみ中の様子)

matsumoto02-2

(完成した農作業小屋)

challenger

松本真実

松本真実(まつもとまみ)
滋賀県 東近江市

1981年生まれ。大学院卒業後、分析機器の会社で研究職につく。会社員時代から在来種の野菜に興味を持ち研究調査に同行。さまざまな農家と出会って就農を決意する。三重の有機農業法人に2年間勤務した後、2016年、滋賀県東近江市で、菜園「野菜と旅する」を開く。

写真家の眼 松本 真実

過去の記事を読む

BACK TO TOP